人物紹介編 ドブさらいの錫乃介漫遊記編 ポルトランド〜クーニャン


☆ハサン・ウソヤン

 ポルトランドのマフィア『アパッシュ』の(カポ)ボス。60代

 軍隊も迂闊には手をだせないくらい、デカい組織を束ねる。全盛期はポルトランド、セメントイテン、モールタール、3つの街を影響下にしていたが、ポルトランド以外はラオウ山下に潰されている。水商売やギャンブルをはじめ人足や人身売買など多義に渡るしのぎをしている、ねっからのマフィア。とはいえ、街の誕生から現代にいたるまで人間の負の社会をまとめていたのもまた事実。

 ハサン自身はチンピラから叩き上げで組織のボスにまでのし上がった武闘派だが、間接的にではあるが錫乃介に関わってしまったのが運の尽きであった。ロシアンレザーという香水を好む洒落た側面も持つ。

 モデルはロシアンマフィアのジェド・ハサンとその別名アスラン・ウソヤンから。



☆若頭

 アンダーボス。ハサンの側近で最高幹部。街全域と近隣に情報網を持ちアパッシュの頭脳でもあり、荒くれが多いマフィアのなかでインテリだったためハサンには可愛がられていた。曲射を得意とし戦闘力も本来かなりのものをもっていたはずだが相手が悪すぎて、なすすべもなくマリーに椅子がわりにさせられた。




☆タルマック入管AI

 錫乃介を小馬鹿にしていたAI。本来は声紋や虹彩といった身体データの採取、虚偽発言の有無、過去の犯罪データとの照合が主な役目なのだが、それに飽きて旅人を煽るのが楽しみになってしまった、稀有なAI。怒って破壊しようとすればセキュリティシステムによって蜂の巣にしてくる実はタルマックいちヤバイ奴。まともに取り合わずにスルーするのが正解。




☆『おっパブバブー』店主

 赤と白の縞々模様の帽子と服に丸メガネと、『

○ォーリーを探せ』まんまの見た目の店主。40代くらいで見た目どおりにサイコパスで、卑猥な店名につられて入ってくる客を内心馬鹿にして容赦なく金銭を巻き上げるのを生業にしている。一応宿の中身はまとも。




☆ロリーナ パンパン

 オンボロミニバンで街から街へ娘のパンパンと共に転々と旅をする娼婦。旅をするのは行く先々で問題を起こし居られなくなるたびに移動しているから。したくて旅をしているわけではない。

 両親はおらず生まれて間もない頃から奴隷や水商売の世界にどっぷり浸かっているが、彼女のような育ちの女性はこの世界では珍しくない。娘を産んだあと身体の半分を機獣によって食われ半死半生の目にあうが、奇跡的に一命をとりとめ、それを機に身体をロリボディに換装した。

 行きずりの男との間にできたパンパンは虐待などすることなく、彼女なりの愛を最大限施しながら育てている。将来は自分をも凌ぐ娼婦に育てるのが夢だが、マフィアのハサンによって真っ当な教育を受けさせられることになる(錫乃介にイチャモンをつけられるのが嫌だから)。




☆水中専門ハンターの二人

 アメプロのレスラーのような巨漢でイカつい顔の兄弟ハンター。ハンターユニオンで列を乱す錫乃介を睨みつけているが、別に睨んでるつもりも脅すつもりもなかった。単に水中戦に特化したフェイスに換装しているため表情筋が乏しく、どうしても無表情で睨みつけてしまうようになってしまうだけである。あの時も「前、空いてますよ」と普通に告げるつもりであっただけ。




☆権爺

 ショーロンポン民宿権爺の店主。本名権之助。ポラリス一味。ポラリスによってアライグマの機獣から人へと変えられ街の建設やユニオン・軍の設立などに従事。ショーロンポンが街として機能するまでトップとして指揮をしその後隠居して民宿を営む。マフィアの台頭される軍やユニオンの不甲斐なさに心を痛めるものの、引退した身だからと堪えていたが、錫乃介と出会ったことによりはっちゃける。一見落ち着いた好々爺だが、内面は熱くバリバリの武闘派。

 普通の鉄パイプでさえも権爺が扱えば斬鉄をできるほどの剣の達人であり、理論上全ての物を断ち切れる日本刀を模した高周波ブレードをポラリスにもらい鬼に金棒どころの騒ぎではなくなっている。じゃあもう鉄パイプでいいじゃんね。

 名前は『用心棒』の権爺から。



☆三十郎

 権爺の教え子、ショーロンポン軍のトップであり、実質上最高権力者でもあるが、街の財政難ゆえにウマトラ組から資金援助を受けたためその地位もゆらいでいる。

 師匠の権爺とは違い思慮深く穏健派で策士。セーベー組とウマトラ組の争いをスレスレのところで均衡を保ち街の調整に難儀していた。両マフィアの影響力を弱めながらもカジノ運営の継続をどうするかという計画を立てていたが、錫乃介の登場によりはっちゃけた権爺のおかげで上手いこと計画は成就した。名前は『用心棒』の桑畑三十郎から。

 



☆馬寅龍象

 ウマトラ組のボス。50代くらい。顔まではいる全身タトゥーで中肉中背。セーベー組より部下を引き連れ分派。カジノ運営を一手に掌握し、莫大な利益を出すことに成功する。その後セーベー組とはカジノの利権を分つが、取返されたというより必要以上恨みを買わないようにした落とし所だったりする。街を発展させなければ自らの組の発展もないことを承知しており、資金援助もそのためである。武力だけではなく財力による影響を強めるなど、着実に野望を達成するために駒を進めるなど実は頭脳派だったりするが錫乃介の登場により全て台無しにされる。名前は『用心棒』の丑寅から。




☆アッシュ

 20代前半。それなりに巨乳。ショートヘアの眼鏡っ娘。家族は11歳くらいの弟のみ。もともとは弟を養うために金を稼いでいたが、いつしかギャンブル狂に。足技主体の格闘技が得意。大食らい。金のためなら身体は売らないが人を売るのは余裕。意外に乙女なところはあるが、金銭欲の方が大幅に上回る。

 名前は押井監督の『アヴァロン』の主人公から。




☆黒装束のスタッフ

 陶製爆弾で舟もろとも錫乃介とアッシュを吹き飛ばそうとした賞金稼ぎ。犯行後錫乃介達を回収しようとスタッフに紛れて現場にいたが、錫乃介を狙う別の賞金稼ぎにチクられ、すぐにその場で自警団に捕らえられ牢屋にぶち込まれてた。

 アジトで対決させようとしたけど、よく考えたらやっすい賞金のためにそこまで追いかけないだろ? と思ってやめた。





☆黒革ベストのマフィア

 クーニャンのマフィア、ブラッドクラブのナンバー2。もともとはしがない街のチンピラグループのリーダーだったが、フィドラーとの縄張り争いに負け傘下に入り、フィドラーの戦闘力でそれより前に街にいたマフィアを乗っ取りブラッドクラブを興す。組織唯一フィドラーの言葉を理解できる電脳を持つ。子分は無教養IQ60くらいしかないような下品極まりない無知無教養ばかりで、最近そちら側に自分も引っ張られている傾向があり、悩みの種である。




☆フィドラー

 シオマネキの機獣。優れた防御力を持つボディと、破壊力抜群の巨大なハサミを片腕に持ち、覚醒した機獣でもある。神社仏閣が集中した地域で育ち、いわゆる “門前の小僧習わぬ経を読む” タイプである。難しい言葉を沢山使うが、下半身に操られる生臭坊主でもある。

 なぜ蟹から人タイプになれたかというと、人間の女体に欲情したから。なぜ人間に欲情するようになったかというと、育った神社仏閣地域がそれだけ風紀が乱れていたからにほかならない。

 ある日人間の隙を見て、人型のボディを手に入れる。その後戦闘用に換装を続ければまだ生きる世界も変わったのだろうが、快楽を優先していた。




☆頭頂部がハゲた医者

 クーニャンのユニオン内に併設する病院の医者。飽くなき医学への探究心で度々患者を新薬の検体にしている。その医療技術は宇宙人の謎技術の残留でもあるのだが、それを掘り起こし現代に蘇らせている天才ではあるが、その裏で犠牲なった患者の数は不明。ちなみに機獣に食われほぼ死体同然だったロリーナを蘇らせたのはこの男。

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