閑話 守護精霊達
あれから15年の月日が流れた。子供達も成長し守護精霊と為る時が、近づいてきた。其々の母親とそっくりな子供達、仄かに光っている。あっ、キュリアとベルの子は男の子でした。最初から精霊で成長したからかなりの長身イケメンですよ。
てかさ本当に俺のお種の要素がどこにも無いんだけど・・・
ラヴォージェに聞いたら「遺伝子ではなくエナジーですから。ハハハハハ」っと一笑にふされました!
まぁちっさいより長身イケメンのほうがいいよね!・・・はぁぁ
メリトさんの子供は、ハイエルフで美人!名前はルミナ。しっかりメリトさんの血を受け継いでます!
姉妹って言ってもおかしくない!
三姉妹か!
しかもまだ15歳で母親並みの胸の大きさ!
これもっと成長しそうだよね?
此れでハイエルフもやっと3人目です。成人したらどうしたいか聞いた
「お父様の専属メイドとして働きたいです」
一寸待ったーーー!それってさ成人した娘ルミナと母親メリトと叔母ヒュパに身体を洗われるって事だよな!
叔母と母は、良いよ!
俺の奥さんだから!
娘は不味いでしょ!
不味いよね?
俺がお風呂に入れたことは有っても俺が入れられる羽目になるのは嫌だーーー!
って事で却下した!
次の案が、次期族長候補となる事だった。そこで、族長の所に通いで教育してもらう事に為った。
ヒュパさんの子は、守護精霊となる。めっちゃ綺麗な子だよ。それに仄かに光るオーラを纏っているからね!もう女神と言っても過言ではない!
赤ちゃんの頃は大変だった。人間の子も精霊の子も赤子は泣くのが仕事だ。少し違う所は、仄かに光っている所と浮遊する所だ。
泣きだすとほわほわんと浮かびだす。それを捕まえてあやすのだが、俺が抱くとなぜか更に泣く・・・嫌われてるのか?・・・ガクン
まあでも大概はお乳を飲ますと静かになるので、お腹が空いてる所を捕まえた俺が、悪いのだろうと思っておく。
部屋は、皆一緒でベビーベッドが、12個並んでいる。病院の新生児室かよ!
メイドさん達と母親達で子供の世話を焼いている。ヒュパさんとメリトさんもこの時期ばかりは専属メイドから外れて子育てに専念させた。てか俺が子供部屋に入り浸りだったからねぇ。何を隠そう俺は子供が大好きなのだ!
変な意味じゃないよ?ロで始まってンで終わる性的趣味では無いからね!!
俺は、保育士を目指した事が有ったのだが、ピアノが上手く弾けず断念した経緯もあった。
そんな事は置いといて。
オギャー!ほわほわんを俺が捕まえて。更に泣かれながらママに預けるのが仕事だった。勿論、沐浴も俺の仕事だ。チビッ子三人組は、子供が子供を育てるの図みたいだったよ!
出るところは出てるからきちんとお乳を吸わせてはいたけどね。
そう言えば!
ベルに胸が出来た!
子供が生まれると大きくなるもんなだねぇ・・・
「ケミン君! 大概、僕に失礼だよね!」
パッカーーンっとキュリアから殴られた。何で後ろに居るんだよ・・・ガクン
「ベルの代わりに殴ってやったわ! 授乳中の母親を怒らせたら駄目なのよ! バカケミン! 」
感慨深げに眺めてただけなんだけどなぁ・・・
「貴方の心の声は駄々洩れなのよ! まったくぅ。まともな事は考えられないのかしら! 」
「まともに考えてるつもりだけど・・・」
「貴方のまともって胸の話なの!! バッカじゃないのー!」
そこは・・・俺も男だからねぇ・・・ガクン
ハニーの子供はもう首が座っている。半年早く生まれているからねぇ。
それに他の子供より大きめでも有る。母親が最大級だからね。
もう翅を動かして飛ぶ練習かな? 時折ブルブルと音がする。翅を動かさなくても泣くとほわほわんと飛ぶんだけどねぇ・・・翅の意味あるのかな?
「翅も意味は、ありますわ。翅で飛ぶのは物理的に飛ぶのですけれど泣いて飛ぶ時は、エナジーを使いますのよ。翅で飛ぶ方が節約できますの」
成程、消費エナジーの節約になるのね。そう言えば、パフィオにも翅があるのに飛んだところを見た事が無いな・・・
「私も翅で飛ぶことは出来ます。でもハニーほど速くは飛べないのです。それに航続距離も有りませんから危険回避の時に飛ぶくらいなのですよ」
成程、瞬発系の翅なのか・・・
パフィオの子で吃驚したのは、生まれた時に透明だったことだ。まるでクリスタルの彫像の様に透けていた。数時間で今度は真っ白になった。此れが普通なのだそうでハナカマキリの特徴らしい。実に神秘的だ。
ヘディ―の子は、小さなバニーガールだった。長い緑の耳、緑のショートヘアにお顔と体はツルツル、長いネズミのしっぽ。
「此れって後から体に体毛が生えてくるのか」
「この子は守護精霊だから生えない」
成程、そして、体毛が生えない代わりに翼が生えました・・・緑色の羽毛をたたえた翼ですよ。その姿はバニー天使??
守護精霊ってこんな感じなの?
そうなんです!
翼が生えた組が居たのですよ!
其々2歳になる頃に翼が生えたのだ。
クララの子供、普通に天使に見える!まぁ元は人間だからねぇ・・・白い翼だ。
ミラの子供、小さな褐色の天使?ドワーフって成長が早いのか? もう母親とあまり変わらないよ? まだ胸は無いけどね! そして褐色の翼。
フリーゼの子供、ワンコ天使? 可愛いワンコ耳とポチョンと短めのしっぽが付いてる。そしてグレーの翼
ラーニャの子供、子猫天使!マジ天使!でもヒョウ柄の耳と尻尾・・・翼もヒョウ柄・・・ 大阪のおばちゃんかよ!! でもめっちゃ可愛いから許す。
カトレアの子供、カトレアの子も美人天使!若干の爬虫類の面影が残る顔と手と足に青い鱗が有るのも一緒だよ。翼にも青い鱗がある。天使の翼というよりは、ドラゴンの翼だな。
そんな感じで天使6人組が出来ましたよ!
5歳位から守護精霊としての教育を始めた。講師は勿論ラヴォージェだ! 俺ができる訳ないじゃん! この世界の事は、1300年生きててもほとんど知らないからね! 威張る事じゃないけど・・・ って事で序でに俺も勉強に参加したよ。
この世界の事、此の星の事や守護精霊の役目?仕事?etc.
この世界には、ハレダーウィン大陸の他に2つの大陸があるらしい。最も大きいのがハレダーウィン大陸でその北西に2番目のレントプラン大陸、その南西に3番目のドルトルノ大陸がある。ドルトルノ大陸はハレダーウィン大陸の南東にもなるけどね。
ハレダーウィン大陸は全地表の60%を占めレントプラン大陸は25%ドルトルノ大陸は15%となる。そして此処、東の辺境はハレダーウィン大陸の30%にしか過ぎない。つまり、俺にとってこの大陸でさえ70%は未知の世界なのだ。
何故か!アレクサンベール山脈によっての東側がほぼ分断されているのだ。そして山脈の西側には広大な砂漠が広がっている。上空に上がってもその先が見えないんだよねぇ。 つまり見えない場所には、顕現体では行けないのだ。
まぁ其の為の分身なんだけどね。もし大陸の西側に行きたいときには、分身で移動なんだけど森から離れ過ぎると森のエナジーが使えなくなるって言うデメリットが存在する。それでも俺は精霊だから持ってるエナジー量は生物の比では無いのだけど・・・ それにまだ行くつもりもない!
守護精霊の役目については、普通に種族を守る事だって。結界張ったり、種族強化したり。そして、9人の守護精霊の結界が揃うと森全体の結界になるらしい。そして重要な仕事が、母親を見つける事。正確には、転生した母親を見つける事。クララは準精霊だから死ぬ事は無いんだけどね。
他の種族は転生する。生まれ変わったら直ぐに判るらしい。
例えば、ヘディが寿命で亡くなったとする。すると1年後に転生する。つまり亡くなって直ぐに誰かのお腹の中に宿るのだそうだ。そして生まれた時に聖母の力が発揮され守護精霊子供に伝達される。それを受けた守護精霊がその場所に飛んで行き言葉を発するのだ。
「我が母上様、此処に生誕なり、聖母ヘディ様、還幸かんこうせしこと誠に行幸なり」
此れってかっこいいのか? 恥ずかしいよねぇ・・・
俺が守護精霊でなくてよかったよ。
それと同時にヘディ―とラーニャとカトレアが子供達に武術の特訓もしていた・・・はぁぁ
それって本当に必要なのかよ!
「絶対必要にゃ!」
「虹龍退治に必要なのです」
「虹龍倒す」
だから! 虹龍退治に行かないから! 抑々何処に居るか判らないよ!
それでも子供達は嬉々として訓練していたけどねぇ・・・ガクン
そんな日々を過ごしながら子供達は成長していった。
そして15年目の4月成人の儀式を終えると子供達は、其々の役目を遂行する為に旅立ったのである。
異世界大森林ライフ 俺って森か?? @sinnrinnyoku
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