雑草記

もくてき

　自分でも何がしたいかよくわからん。わからんままアカウントを作って今に至る。

　人付き合いが苦手だ。それは匿名性の高いSNSに於いても変わることはなかった。

　しかし承認欲求は人並み以上にありあふれ、誰かに見てほしくて仕方がない。アカウントを作っては消し、作っては消しを繰り返し、フォロー0フォロワー0の俺だけのノット・ソーシャル・メディアに落ち着くも、さみしくなってまた交流を求めアカウントを作り…を何度繰り返したか知れない。

　思考の吐き出し口が、「王様の耳はロバの耳！」と叫ぶ大穴がめっちゃ欲しい。できれば反応も欲しい。

　そんな理由で作った。

　異世界で無双！酒池肉林！追放！する小説のためのサイトの「エッセイ」、誰も読まなさそうだけれど確かに記録として世界に残る──あと縦書き表示ができる──この上なく都合のいいおあつらえ向きの環境。

　タイトルは雑草記。雑な、草…メモ書きの、日記。カブりがないかググったら平成時代の個人ホームページが出てきて、眉根がもにょっとするような気分になった。

　新聞配達の音がするのでそろそろ寝ることにした。ほんとになにやってんだろ俺。