涙をこらえて笑顔で「さようなら」 せつないよね

見せ方がおもしろい。

会話文、少年目線、少女目線、一年前の前日譚で構成されている。

前日譚を除けば、同じ話を三回くり返している。
くり返す度に、情報量が増えていき、それぞれの関係性も明らかになっていく。

まるで文字だけのネーム段階から、吹き出しにセリフが書き込まれて少年が墓参りに来たコマに、さらに幽霊となった少女が書き込まれて一つの作品へと完成するマンガのように。

その過程を少しずつ見せられているような作品。

後悔しても過ぎた時間は戻らない。
大切な人はなくさないようにしよう。
かわりなど、いないのだから。