おまけ

「お兄ちゃんはほんとにしょうがないお兄ちゃんですね、ほら薫さんもお兄ちゃんの世話をしてください」

「は?ちょっ!やめてよね桜ちゃん、兄さんの風邪移っちゃう!」

桜は薫の後頭部を掴み俺の顔の目の前に薫の顔を押し出した

「やめな、桜、薫まで風邪ひいたら一大事だぞ」

「はーい」


3日前、おれは高熱を出した。

喉は痛いし、関節痛いし、なにより寒気とだるさが酷い、

「元はと言えば桜、お前が真夜中に勝手口で露出魔の真似しようとして雨の中外でたのが悪いんだからな……ケホケホ」




3日前の夜、大雨が降った時、突然薫が部屋に入ってきて

「兄さん止めて!桜ちゃんが服脱いで雨の中走るって言って私が止めても辞めなくて!」

「はぁ?何言ってんだお前」

おれは薫が言ったそのデタラメな文章を理解できなくあたかも薫がでっち上げた『かまって』アピールかと思って薫が言ってることを半信半疑していた。

「もう!兄さんほんとだから!」

と薫は頬を膨らませ俺の袖を引っ張り階段をおりた。


降りたその先には桜の服が散らばっていて勝手口には花柄のパンツと薄水色のブラジャーが散乱していて外から

「いぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃやっっっっっっっほぉぉぉぉぉぉぉぉぉぃぃぃぃぃぃぃ!恵みの雨だァ!」

桜は雨雲に少し隠れてる月の光を浴び奇声を放っていた。


なにこれ………


「………なぁ薫、俺はひょっとして夢を見てるのか?それとも俺の#義理妹__いもうと__#が馬鹿なだけか?」

「私も脱ぐ前の桜ちゃん見た後に兄さん呼びに行ったから同じ気持ちだけどたぶん後の妹が馬鹿な方だと思うよ」

「と、とにかく風邪ひく前に桜を止めないと、隣人さんに見つかったら俺が恥をかく、薫、タオルとそこに散乱してる桜の服を並べて持ってきてくれ」

「うん」


「たく、桜!こっち来なさい」

おれは全裸桜を睨みつけ名前を呼んだのだが

「この潮で濡れた私をお兄ちゃんは捕まえられるかな?」

と桜はおしりを向けおしりペンペンし、挙句の果てにはあかんべもした

完全に桜に舐められてる。

「上等だ、桜、もしお前が俺に捕まったらどうする?」

「お兄ちゃんに捕まったら………うーんセッ○ス!」

「判断がエロい!………じゃなくて何言ってんだ桜!」

俺が怒鳴るとそそくさと桜は家の周辺に逃げた。

おれは勝手口用のスリッパを履き全裸美少女ド変態妹を追いかけた。


「捕まえてみんしゃーい!ベロベロべ~」

と桜は安い挑発をする

「あんにゃろ!許さな………いてぇ!」

おれは雨でぬかるんだ雑草で派手に転んだ

「ぷ~くすくす!馬鹿でぇ!ころんでやーんの」

と桜はさらに煽ってきた

「………桜、今度また俺を煽ったり馬鹿にしたら………殺してやる」

笹倉五六、本気モード!

「え?やば!」

桜は俺の怒りを察して勝手口の方へと逃げた

「桜………ほんとに、許さない」

おれは桜の後を追いかけた……のだが勝手口が既に閉まっていた。

「開けたら全裸桜を、とっちめる」

勝手口のドアノブを触りゆっくり下ろそうとしたらなんと鍵がかかっていた。

「は?なに、これ、俺雨ん中締め出されたの?おいさくら、なんか言ったらどうだ、今なら謝って開けたら許す、なぁ、そこにいるんだろ、おーい」

雨の音で聞こえないのか全然返事がない

玄関の方へまわると風呂場の電気が着いておりソプラノ声が2人分聞こえた。

「もう、桜ちゃんこんなに冷えて!もう二度と雨の中………は、裸で外にでないでね!」

「はーい!それにしても薫お姉ちゃんおっぱい小さいね!お兄ちゃんに見られたら笑われちゃうよ!お兄ちゃん私ぐらいの大きな子が好きなんだから」

俺の妹達がキャッキャウフフしていた、百合かな?みたいな、

「おふたりさーん、誰か忘れてませんか……桜、もうお兄ちゃん怒ってないから風呂上がったら勝手口開けてよ……あ、薫、風呂上がって勝手口開けてくれたら好きなの買ってあげるぞぉ………おーい、ねぇ、聞いてるよね」

その後、2人が風呂を上がっても勝手口は開かず俺が家に入れたのは雨が夜更け過ぎに上がった時だった。



ということがあり見ての通り風邪をひいたのだ

「ケホ………桜お前責任もって俺を看病しろよ……薫はもういいから、移したら悪いし」

「う、うん、早く治ってね兄さん」

「あぁ、治るさ………っておい桜、どさくさに紛れてお前も退室するな」

薫の背中にぴったしくっつき桜は退室しようとしていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ある日突然、妹ができて俺は毎日愛でてます カプチ @Kaputi-0227

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ