初恋の美しさ、雨のしっとりとした情景、優しい嘘、登場人物たちの心理描写。そういった一つ一つの要素を、洗練されたきめ細かな文体で丁寧に表現されている、とても素敵な作品でした!
ストーリーに関しては他の方がレビューで指摘しているけれど、私個人としては、青を始めとするたくさんの色が出てくるのが読んでいて楽しかった。例えばジャージの色として出てきた藤色。「藤色」なんて、子どもの頃に何度か使ったことのある数十本くらいある色鉛筆とかでしか見たことない色の名前です。私だったら紫にしてしまうなぁ……。本当に凄い。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(109文字)
作品全体を通して卓越した情景描写が物語の雰囲気やストーリー、特に登場人物を際立たせている良作です。淡い初恋物語を読みたい方におすすめです!