☆ おやすみ
安らかに眠る女性の手を、私は握ったままでいた。
そして心の中で、彼女へと語りかける。
ねぇ。
あなたは次に目を開けた時のために、どんなお願いごとをしたのかな。
その願いをあなたは言葉にしなかったけれど、多分、あなたのことだから。
みんなのために、この世界のために、『ほんとうの幸せ』を願っているんじゃないかな。
私にはわかる。
言葉がなくても、離れていても、私たちは通じ合っているのだから。
夕陽が照らす少女は、幸福で満ちているかのように、きらめいていた。
私はこれまでの幸せを思い出しながら、耳元でささやいた。
「おやすみ、メメ」
おやすみ、メメ ようひ @youhi0924
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます