大きな財産を失うシステム

深山涼水

第1話今や人生100年と言うのに!

 今や人生100年と言われて居るのに、社会のシステムが大きくずれて居る。

 私はここしばらくコロナ騒ぎの中、仕事が少ないので、ハローワークに行ったりネットの求人に応募して居たが、1年近くもなるのに応募にたどり着けない。

 女房が病気で入退院を繰り返して居る為、通常勤務は無理でも退院したら老体に鞭打って、再び現場に復帰しようと考えて居たが、今日求人先よりの電話で唖然としてしまった。


 申込先は週3日でも時短でも在宅でも出来ると銘打った募集だったが、開口一番に年齢制限に引っ掛かり雇用は不可能だと言った。

 私はCADオペレーターの部門で申し込みをしたが、CADだけでは無く若い頃からいろいろと機械を設計したり建造物や引き船も自分で図面を描いて造って来た。

 特許の出願も数点あるし、以前の通産局から援助金設けたことも有る程、職業に対する自信も有って、若手を育てた経験も少しは有る。


 それでも年齢だけでオミットしてしまう今の産業界はどうなって居るのだろうと深刻に考えてしまった。

 高齢化社会とは言えど、数年前の池袋での高齢者の誤運転で、確か人命も落とした事故、私はたまたま数分違いでその現場の事故の前後に居合わせたが、確か役所のお偉いさんだったようで、休憩所に戻るのが5分程早かったらと思うと、ぞっとしたものだ。


 ちょっと他所道に逸れたが、老人の事故の件は警察当局が勝手に老人の身分を忖度したのかも知れないが、今回の課題でもある人材の件では役所側と企業との思惑のずれから生じて居ると思われる。

 ハローワークに行ってみると、生涯現役のポスターがいたるところに貼ってはいるが、事実求人件数は少ない。

 これは労働局がその事実を知らないのか、知って居ても企業側にアピールしてないか、そんな事は自分たちの身分に関係ないと、ほっとかれて居るかであろう。


 せめて持続化給付金を申請したり、受けた事業所には形は変わったが今回はこのようになってますの一報が有っても良さそうな気がする。


 そういった意味でも、日本国には仕組の制で沢山の資源が眠って居ると思うのであるが、何とか其処を改善してコロナに負けない日本を世界に知らしめてくれることを祈ってやまない。


 

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