第25話 私の愛する人【完結】
前書き
今回でラストです。
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(クリス視点)
皆さんこんにちは……
私の名前は先日、クリス・フォルランからクリスティン・F・ロピアーに変わりました。
それというのも、私の本当の両親がロピアー公爵夫妻だと判明したからです。
上司のシオン殿下は、母方の従兄でした。
先日まで公爵家嫡男だったナルキスは、父方の従弟。
私の母親だ名乗っていたマリーは、本当は叔母で、ナルキスの母親でした。
そして、一番の変化…それは…公爵家嫡男になった事で、やっとあの方に愛を語れる事!
6歳で出会ってから12年。
この想いを隠し、使用人としてお仕えしてきたが、これからは堂々と婚約者として、側にいられるのです。
愛しています♡エリー。
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(エリー視点)
先日、私の婚約が白紙に戻りました。
長い間、我慢し続けた甲斐がありましたわ。
表向きは、ナルキス様の素行不良による廃嫡と、クリスとの『取り違え』が発覚した事によるもの。
という事になっています。
発覚の理由も『偶々、【鑑定の魔道具】の被験者を探していた時、クリスが見学に来ていたので鑑定してみたところ、今回の事実が発覚した。』という事になっていますわ。
クリスはボルネオール侯爵邸からロピアー公爵邸に移り、もう1月も会えていません。
いろいろと手続きがあって大変なのだとか。
私達は今日、正式に婚約し、来年の春の社交シーズンには『婚約披露パーティー』を開く事になっています。
え?ナルキス様が今、どうしているかですって?
あの方は現在、将来クリスを支えて公爵軍団長になるべく猛特訓中だそうですわ。
去年の【学園武術大会】で特進科で唯一ベスト4まで進み、準決勝であのレオル先輩と、互角に渡り合ってましたもの。
この時ばかりは流石に応援しましたわ。
あの方どうやら、領主や文官より其方の方が向いていたみたいですわね。
所謂、“脳筋”でしょうか?
ハンソンに聞いた話によると、実のお父様のデューク様はご存命であれば、公爵軍団長になる予定だったとか。
公爵軍団長の家は、デューク様の養子先だったそうですわよ。
デューク様が亡くなった後、他の方が養子に入って後を継がれたそうです。
現在、公爵軍団長の家には丁度、年頃の一人娘さんがいらっしゃるので、婿養子にという話があるのだとか……。
彼女は、中々しっかり者だという話なので、流されやすいナルキス様にはピッタリだと思いますわね。
さて、そろそろクリス…いいえ、クリスティン・F・ロピアー公爵令息様と改めて婚約を結びに向かいましょうか。
あの日、あの時、貴方に会えて良かった。
“どうやら私の目に狂いはなかったようですわね!”
Fin……
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後書き
エリーの婚約破棄物語。
いかがだったでしょうか?
読者の皆様のおかげで最後まで書ききる事が出来ました。
ありがとうございました!
できれば感想など頂けると嬉しいです。
ては、また次回作でお会いしましょう。
次回作は明日公開します。
国立ユイナーダ学園高等部⑧~どうやら私は攻略対象だったらしい
【完結】国立ユイナーダ学園高等部⑦〜どうやら私の目に狂いはなかったようですね! 砂月ちゃん @natuki0163
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