2話

 誰かと殴り合っている。

 相手が誰なのかはわからない。

 俺の後ろに、誰かが、いる。いや、人間なのか?そうじゃない気がする。

 とても、危険な雰囲気。今この瞬間後ろから襲い掛かられたら、一瞬にして殺されてしまうということがわかる。

 ......そういや俺は何で殴り合っているんだ?

そして

 俺の身体能力はとある事情によりかなり高くなっている。さすがに力士とかには勝てないだろうが。

 俺もこの力で人を殴ったことはないため断言はし難い。

「__て」

 背後から声が聞こえた。後ろにいるナニかの声だろうか。人間味が感じられない声。声質は......女のものだろうか。これも断言はできない。その声は、電子音のようでほんの少ししか聞き取れなっかた。

「__え......う」

 よく聞き取れない。ただ何かを訴えかけているような......。

 誰に?

 俺に。

 なぜ?

 お前は、いや、俺は__。

<><>><><><><><><><><>><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><>

「勝鬨ー」

「......ぉ」

「ここ、勝鬨。睡眠学習の成果を見せてみろ」

 どうやら寝ていたらしい。数学。数学の担当である麻乃酉魁翔あさのとりかいとは面倒な教師として有名だ。

「......わかりません」

 俺が正直にそう答えると、

「どうやら睡眠学習の効果はないようだな」

と、嫌な笑みを浮かべて言ってきた。

うぜぇ......。

その後は十分な睡眠がとれたため授業を終えた。


_________________________________________________

G1 P15

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

タンポポ 空落 @soraotoshi

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ