ドッペルゲンガー製造実験計画書②-2

3.実施内容

※以下より,「ドッペルゲンガー製造実験計画書①」を「計画書①」と記載する.


3-1.実施内容の要約

 情動操作用極小チップを用いた情動呼応の仕組みを利用する.

 被験者aの情動を,被験者bのチップが感知することで,被験者aの情動体験を引き出し,被験者両名とも再体験する.




3-2.実施内容

【研究対象】

1.被験者a

※計画書①と同様である.

2.被験者b

※計画書①と同様である.


【手法概要】

 被験者を2名用意し,被験者aの情動体験を,被験者bが再体験する.


1-1.被験者aとbを配置しa,bの情動を操作可能とする

1-2.情動性知能の高さはa,bで正反対となるよう設定する


2-1.被験者aをネガティブな情動の起きやすい環境下に配置

2-2.被験者aに対応した被験者bの活動を安定状態とする


3-1.テレパシーによる情動体験の交信実験

3-2.被験者a,bの,チップの情動の読み取りと情動操作の機能を活用

3-3.被験者bの感情状態依存記憶の交信の確認

3-4.被験者aに感知した情動の割合を段階的に増加させ,被験者bに正確なテレパシーを可能とする精神状態を検証

3-5. 被験者bの脳活動の観察,記録


※交信時,閾値を超えた情動のみではなく,脳活動の全てを呼応させる.


※事前準備手術は,計画書①と同様である.




【実験装置の概要】


1.情動操作用極小チップ


 人間の知覚体験や精神活動を計測可能な脳活動に変換する(脳のエンコーディング)技術と脳活動から知覚体験や精神活動の再構築を行う(脳のデコーディング)技術を応用し,この実験計画にあたって設計した装置.


 被験者a,bの脳深部に,小型化・一体化した脳部位の神経活動を制御する脳刺激発生装置と電極を留置した.


※被験者aの脳部位の神経活動を自動的にスキャンし,それに被験者bの脳活動を対応させ,情動を操作する.




(以下,結果・考察の記載が続く)




――――――――――――――――――


※以下は、計画書②にて参考にさせていただいた文献です。


(実験装置の補足説明は不要かなと思いつつ、テレパシーの話になると知能の上がり下がりではなく、脳活動の読み取りがメインになるので出来る限り明確に説明したくもあります……。

 ストーリーが完結してから不要だと思えばこの部分削除するかもしれません……。)


・小池規伎,「fMRI を用いた脳情報デコーディングに適した機械学習」, 学士学位論文,平成24年度


・唐澤太輔,「南方熊楠と「テレパシー」という言葉に関する考察(TIEPh第1ユニット 自然観探究ユニット)」,「エコ・フィロソフィ」研究,2015-03発行


・東京大学大学院情報理工学系研究科 山根宏彰,「知能と情報」,日本知能情報ファジィ学会誌Vol.27,No.6,pp.202(2015)


・宮脇秀貴,「エンパワーメントと洗脳~ホメオスタシスのフィードバック関係を用いた洗脳によるエンパワーメントを分析するためのフレームワークの構築~」, 香川大学経済論叢,第82巻 第3号,2009年12月,61-130,





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