ドッペルゲンガー製造実験計画書②-1

「ドッペルゲンガー製造実験計画書②

 ―情動体験の交信によるテレパシーの実現― (2022年現在実験中)」


実験責任者:北竜キタキミ ソラ




1.目的

 情動・思考・情動体験を共有するというテレパシーの実現である.

 最終目的は,テレパシーによる大規模の洗脳の実現である.テレパシーを利用した大規模洗脳を可能とすることにより,社会における倫理観を消失させる.


※本実験は,テレパシー実現の予備実験にあたる.


【意義】

 倫理観が存在するが故に不可能とされる人体実験を可能とし,人類に貢献する.




2.定義

 本実験及びこれ以後の実験における定義を示す.


2-1.洗脳

 脳の神経の情報処理・信号処理のプロセスに,何らかの介入的な操作を加えることによって,人の思考・行動および情動を思うままに抑制するものと定義する.


2-2.テレパシー

 認識感覚器官の経路とは無関係に行なわれるある者からもう一人の者へのあらゆる情動・思考・情動体験の交信と定義する.


2-3.情動

「高等動物で観察される特異的な動機づけの状態」と定義する.情動の種類は恐れ,嬉しい,怒り,悲しい等が該当する.情動は筋活動や自律反応を含む情動反応と情動表出を伴う.


※「ドッペルゲンガー製造実験計画書①」と同様である.


2-4.情動体験

 ①認知,②心臓の拍動変化等の生理的な反応,③情動の経験(情動が起きているという記憶),④表情等の情動表出から成り立つものであると定義する.


2-5.感情状態依存記憶

 ある情動の状態にある時に経験された出来事が同一の情動になると想起されやすくなる現象である.自伝的記憶(自分に関わりがある記憶)において起こりやすい.


※感情状態依存記憶の「感情」とは,本実験の「情動」と同義である.

※観察・記録の際,感情状態依存記憶に着目する.





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