白面金毛九尾の狐
なつみかん
第1話 設定・プロット
【世界観】
京都・平等院に勤める尼僧が、最強の妖狐白面金毛九尾の狐の復活の瞬間に出会す。九尾の狐とあれこれやっている内、九尾の妖気につられた妖怪がやって来てしまう。九尾は現代の僧の実力が見たいと言い、尼僧は妖怪相手に丸腰で一人で立ち向かう事になってしまった。だが武道経験も無ければ喧嘩の経験すらした事の無い、況してや妖怪退治など尚更。それでもぼろぼろになりながらも妖怪へ果敢に立ち向かっていく僧に九尾は感銘を受ける。終いには僧を助け、自身の半身を取り戻す為旅へ出るが……お前も来るか?と不敵な笑みを浮かべながら問い掛け、僧は恐れ半分慰み半分其れに応じるのであった————。
【キャラクター】
・白面金毛九尾の狐
平安の世に最強と謳われた妖怪の王。
復活の際九本有った尾が四本抜き取られており、半身を取り戻すべく旅へと出る。
妖術は「変化(へんげ)」。
一見大したことも無さそうな能力だが、彼は妖狐の中でもその力の真髄に達している。相手の五感を支配する幻覚、街全体を包む程の幻惑等、最早変化の域を出でていると言わんばかりの神業である。
基本的には尾を用いた体術で戦闘に臨み、傲岸不遜とした態度で相手を見下すのが彼のスタイル。
本来の尾を九本全て取り戻した際には三大妖怪の一角である酒呑童子を瞬く間に打ち倒した。
・少女
平等院鳳凰堂にて修行の身の尼僧。
偶然にも九尾の復活に立ち会い、彼に気質を気に入られる。
彼の事は九尾様と呼称している。
基本的に戦闘能力は一般人と変わりなく、法師の裏の事情も知らないという始末である。
飄々とした九尾に騙されてばかりいるが、
大嶽丸編で攫われた際には九尾に対して強い信頼感を見せる。
・隠神刑部(いぬがみぎょうぶ)
妖狸の王であり九尾に対して強いライバル心を抱いている。
狐と狸という間柄上、九尾も彼を認知はしているのだが然程気には留めていない様子。
九尾の尾を一本くすねていたのは彼だった。
・大法師の長
かつて九尾、酒呑童子、大嶽丸を相手取り圧倒したとされる伝説の法師の末裔。
酒呑童子に敗れ、自身の不甲斐なさを痛感し九尾へと助けを乞いた。
・玉藻前(たまものまえ)
九尾の探していた最後の尾。
九尾同様自我を取り戻しており自らと自らが闘うという前代未聞の事態が発生した。
・酒呑童子(しゅてんどうじ)
九尾、大嶽丸と並ぶ三大妖怪の一角であり、酒をこよなく愛す鬼の妖怪。
妖術は「酒呑」。酒を呑めば呑む程強くなり怪物じみた力を発揮する。
彼女の単純明快な気質にピッタリだと九尾は評している。
九尾の事を深く愛しており、彼を捕らえた際も同じ三大妖怪という立場ながらも殺さずに愛でていた程だった。
・大嶽丸(おおたけまる)
九尾、酒呑童子と並ぶ三大妖怪の一角であり、妖力と法力を同時に扱う。
妖術は「暴風域」。法術は「三明の剣」。
大妖術級の妖術を有する上、無敵の鉄壁を誇る法術を有している為今現在九尾よりも強いとされている。
かの少女が強いポテンシャルを秘めているといち早く察知し、彼女さえ手中に収めれば九尾は恐るに足りないと豪語した。
・伝説の法師
かつて九尾、酒呑童子、大嶽丸を相手取り圧倒した存在。
神仏をも従える力を持っていたとされ後にも先にも彼を超える者は現れないとされている。
【用語・設定】
・妖怪
超次元的な悪しき存在。
妖術を用いて人間に被害を与える。
姿は千差万別。
・大妖怪
妖怪の中でも特に傑れた実力を持つ者たちに与えられる称号。大妖怪の名を冠する者は三大妖怪の三体のみであり、白面金毛九尾の狐、酒呑童子、大嶽丸となる。
・妖力
妖怪たちが纏う異能の邪気。
身体強化にも用いる事が可能で高い妖力を持っていれば持っている程良いパフォーマンスが可能となる。
・妖術
妖力を練り自身の性質へと変化させたもの。
高い妖力が備わっていれば備わっている程高次元の妖術が使用できる。
・大妖術
天変地異を起こすともされる妖怪の究極の奥義。
九尾、酒呑童子、大嶽丸が使用可能とされているが彼らは各々使用を躊躇っている。
・法師
表向きでは御坊さん。裏は妖怪を退治する掃除屋。
法術や法器を用いて人に悪影響を及ぼす妖怪を滅する。
とはいえ全員が全員そうと言うわけではなく少女のような普通の法師も居る。
・大法師
法師の中でも特に傑れた実力を持つ者たちに与えられる称号。大妖怪を単騎で討てるとされる者たちで現在は八人存在する。
といえども実際に大妖怪を討った実績は無い。現代の法師とはこんなものかと愚痴を零した九尾の台詞からある程度察せる。
・法力
法師たちが纏う清らかな聖気。
正か負かの違いのみで基本的に性質は妖力と同じだが、法師である者の中にもこの力が使えない者はいる。修行云々の前に才覚が重視されるので如何なる努力をしようとも一生使えない者は使えない。
・法術
法力を練り自身の性質へと変化させたもの。
こちらも妖術同様高い法力が備わっていればいる程高次元の術が使用可能。
・大法術
天変地異を起こすともされる法師の究極の奥義。
大法師級はほぼ皆が使えるとされているが、広範囲に影響を及ぼすものが多い為中々使え辛いのが現状。
・法器
法術を封じ込めた悪しきを討つ武器。
法力を使えない法師が使う事が多く低位法師への流通が主。
・百鬼夜行
酒呑童子が引き起こした妖怪の大参列。
一体一体が途轍も無い強さで、大法師達を苦戦させる程。
・異界
現世の妖怪達よりも遥かに凶悪な妖怪が住うとされている世界。
伝説の法師もこの世界に渡ったとの文献が残されており彼を超えるべく九尾らも足を踏み入れる事にした。
白面金毛九尾の狐 なつみかん @Natsumikan_write
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