第3話 本屋にて

仕事の帰り、今後に必要になるかも知れない技術書を求めて近所の本屋に入る。

棚を物色し、目当ての物ではないが興味を惹かれた物などを漁っていると

通路の奥、棚の影からこちらを覗いている男と目が合った。

何をいうでもなく、こちらを見つめているだけのそいつに薄気味悪さを覚えていると

棚の影にひょいっと引っ込んで見えなくなる。

変なのに絡まれるのは厄介なので目当ての技術書を取り、会計を済ませようとする。

専門書や参考書コーナーの棚を越えてレジへ向かえば、

向こう側の棚の影からまた同じ男に覗かれていて不快な気持ちになる。


店を出てから気づいた。

あの男、いつの間にあそこまで移動したんだ?

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日々の中に、 @akinu2

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