それでも車輪は転がり続ける③
学校から
自動ドアを
そんな彼を押し退けてレジに向かった。レジ横に置いてあるエアダスターを手に取って財布を出して順番を待っていると、冬磨は俺が無視してるせいで退屈なのか手持ち
2人の間に流れる沈黙。俺は別に平気だが、冬磨の方は意外と寂しがり屋でこういう沈黙は苦手だ。スマホを見ながらムズムズと動いている。俺がチラッと冬磨の方を見るとそれに気づいて、目線が合う。目線が合うとニヤッと彼が笑う。なんか気まずくなり目を逸らす。付き合いたてのカップルみたいだな、気持ち悪い。
「なんだよ」
「なんでもない」
会計を済ませて店を出で自転車のところまで戻ってきた俺と冬磨。まだ6月とはいえ、だいぶ暑くなってきた空の下、エアコンの効いた店内と比べると少々暑い。
自転車にまたがって、店の敷地を出たところで冬磨が口を開く。
「じゃぁ、俺帰るわ」
「おう、わかった」
「またな、2人によろしく」
そう言ってあっさりと走り去って行く。どんどん小さくなっていく背中はやがて角を曲がって見えなくなった。それを
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