放課後は楽しむべきだ③
そこへまたまた人がやって来る。今日は客が多いな。
動きやすそうな緑色の半袖のポロシャツを着た身長160センチの男。その名も
「お、出たなリトルグリーンモンスター」
俺がそう言うと、その男性はキッと俺を睨んだ。
「あー拓偉。そういう事言っちゃうんだ。今まで面倒見てやったのは誰だと思ってるんだこのやろう」
世話を焼いたことを盾にする振る舞い方。
「でも先生、今回なにもやってないですよね」
中盤全然出てこなかったし。
「拓偉それはない」
「先生、こいつさっき依頼主の可愛い女の子にデレデレしてて気持ち悪かったんで校庭に埋めてきてください」
「そうか、お前あとで体育館に来い」
見下すように俺を見下げる。大して背は変わらないが、俺は今座っているので仕方ない。チビが偉そうにしやがって。
「それと」と彼は続ける。
「俺だって根回しとかしたんやぞ。一年C組の
そりゃ根回しじゃない。「うちの子達凄いから見てて」という親バカの発想だ。
そんな親バカなリトルグリーンモンスターこと
「はい、報告書」
そう言って彼は左の手のひらを上にして出す。
「え、まだ書き終わってないですよ」
俺は嫌そうに答えた。
「あん?まだ書いてないのか」
「後で持って行きますよ。どうせ体育館にいるんでしょ」
後輩ちゃんの練習も見たいしな。
柴原は「そうか」と言って体育館の方に歩いて行った。まったく、どんだけ俺のこと好きなんだよ。モテる男は辛いな。なんか自分で言ってて気持ち悪くなってきた。やめよ。
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