初恋 〜20年越しの両想い〜

エピローグ エリ

あなたのおかげで、私は自分を取り戻すことが出来た。

あなただけは、ありのままの私を受け入れてくれた。

私は、馬鹿だったよね。わがままだったよね。

理解不能で、振り回してしまったよね。

でも、あなたは、いつだって、気長に待っていてくれた。

私の言葉の一つ一つを丁寧に聞いてくれた。焦らず、怒らず、否定せずに。

あなたは私の幼馴染。

まだ、生理すら始まっていない頃から毎日顔を合わせた。

あなたは私のカウンセラー。

私の言葉を聞いて、私を引き出してくれた。

あなたは私の恋人。

すっかり、私の身体はあなた使用になった。

あなただけ。

私が私を全てを曝け出すことが出来たのは。

生涯をかけて、あなただけなの。

あなたは知ってた。

私が元気になったら、あなたから離れていくこと。

最初から分かってて、それでも、人生の貴重な時間を私に、私の為だけにさいてくれた。

変わらないね。あなたは昔からそう。

無鉄砲で、自分が決めたことは、必ずやり遂げる。

私は、そんなあなたが好きだった。

あなたとずっと一緒にいたら、私は、私の人生はこんなに曲がっていなかったよ。

私は選択を間違えてしまったのかな。

あなたといる時間は楽しかった。

人生の宝よ。

愛しているって、初めて言った。

それは、真実。

私は今もあなたを愛している。

だから、別れた。

あなたには幸せになって欲しいの。

私のお守りはもういいの。

自由に、価値観の合う、リスクのない、

私じゃない、素敵な異性に出会って、

幸せな家庭を築いて欲しい。

大丈夫。あなたなら絶対出来る。

あなたは素敵よ。

あなたの良さを分かってくれる人は必ずいる。

私の人生最初で最期の愛しいあなた。

また来世で会いましょう。

さようなら。愛してる。