第3話営林署の汚点
私は小学5年生頃から、父がやって居た炭焼きのお手伝いに日曜日になると駆り出された。
炭焼きと言っても備長炭などでは無く山の雑木を伐採して、軟炭にしてその日に出来た炭俵を2俵背負って山を下りて来る。
勾配がきつい場所は足のつま先が痛いのだが、これは備長炭とは違って一晩で焼き上がるが、父は山に泊まり込んでいて、木を運ぶのが遠くなると近くに又窯を造るのだが、せいぜい1回で出来るのは60キロ程度。
窯を造るのも大変だが倒した木を割ったり長さに切ったりと非常に重労働で有った。
此の場所は村中の人でくじ引きで場所が決まり、営林署ではその跡地に杉を植えたのである。
後に房総の山に山菜採りで地元の人に聞いたのだが、千葉の山でも同じことをやって居ると聞いて驚いた。
ひょっとして営林署は此の杉を植える事を全国展開しているのか。
確かに建材は不足していたかも知れないが、傾斜地に植えると広葉樹目と違って杉にはダム効果が無い。
最近河川の氾濫が多く、山の方で雨が降ったと聞いたとたんに麓の川で氾濫が起きる、これは杉の葉が落ちても腐葉土にはならずに、降った雨は地下にしみこまずにすぐに川に流れてしまう。
俗に言うと雨水が地表を流れそのまま河川に流れ込むので、地下に浸み込んでユックリ湧き出すのとは全く違うプロセスである。
此の事は余り一般的には知られて居ない事なので、今後専門家に検証してもらいたいと思って居る。
自然破壊と文化遺産の消滅 深山涼水 @pm047637
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