今日から地獄で働くことになりました。

グラディス・アンフォード

第1話 若くして死んだ西園花江21歳

私、西園花江は若くして病気を患っていた。悪性新生物いわゆるガンの病気で死んだ。ガンは日本人の三大死因である。まぁ、私もその病気に侵されたうちの一人だ。


私の人生若くして死んでかわいそうって?人の心配するより自分の人生心配しなよ。

思ったよりも人間の一生なんてあっという間だよ。痛いほどそう思わされた21年だった。


さて、話を戻そうか。私は死んだのだ。しかし、まだ私としての意識がある。

いずれ私としての意識も薄れていくのだろうか・・・。


気が付くと目の前には中国風、いや和風?のような建物が建て並んでいた。

赤色を基調としており、緑や黄色の差し色が入っている。

周りには黒い和服に身を包んだ多くの人たちが忙しそうに行きかっていた。


「え?私死んだよね?」


目の前の状況についていけず茫然と立ち尽くしていると、後ろから声がかけられた。


「おい!なにそこで突っ立っているんだよ!お前も地獄に働きに来たんだろ!」


黒髪黒目、肌は少し焼けている、身長は150㎝年は中学生くらいだろうか。私よりも背の低い男の子が後ろに立っていた。


「じ・・地獄で働くってどういう意味?私さっき死んだばっかりなんだけど」


「は?うっせーよ!いま地獄は大忙しの時期なんだよ!遅れると閻魔様による地獄の説明会始まるから早くいこーぜ!」


「ち、ちょっとまって。閻魔様って話の中では聞いたことあるけれど本当に実在するの?」


「おまえ。何言ってんの?実在するに決まってんだろ。じゃなきゃ本物の罪人をいったい誰が裁くってんだよ。」


「お伽話じゃなくて?本当に?」


「そんなに気になるのなら早くいこーぜ!」


私は本当に実在するのか気になったので、男の子に手を引かれその場を後にするのだった。






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