第4話

『「ドッキリ大成功ですね。さあ、彼氏さん今のお気持ちは」


「えっと……どういうことですか」


「あっまだこの状況を理解できていないようですね。では、彼女さんの方から言ってもらいましょうか」


「彼女がどっかに行ったら、彼氏はどうするのかっていうドッキリ。ドッキリGRっていう番組だよ。ねえねえ、それより私がいなくなってどう思った」


「いや、えっ。ドッキリ。マジか……。いや、まぁ、心配しました……けど……。えっ、ほんとにテレビですか。マジで。映る。テレビに。やべぇじゃん。髪の毛大丈夫かな」


「彼女さんのこと好きですか」


「あっはい。す……き……です」


「かっこいいですね! これからもお幸せにー。ありがとうございましたー」』



「ということで、彼女がいなくなったら彼氏は探す、まあ当たり前だと思いますが、彼氏と彼女の愛が見れましたねー。いやー最後の彼氏さんは本当に彼女想いでしたね」


 司会の人が笑いながらコメントしている。


「そうですねー屋台にいる人に聞くなんてびっくりしましたねー。最後の彼氏さんかっこいいですねー」



 ……マジで映ってるじゃん……。あの時はドッキリって聞いて安心はしたけど……。


「す……き……ですって……ありがとう。もう一回言ってよ」


「それ言うな。……恥ずかしいじゃん。もう言わない。次に言う時はプロポー……」


 あっ俺なに言ってるんだ……。


「えっほんとに……。嬉しい……。待ってるね」


「うわー今のは聞かなかったことに……」


「無理でーす。やばいめっちゃ嬉しい」


「あーーーーーー」


 俺は恥ずかしさから部屋いっぱいに叫んだ。

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浴衣 さとすみれ @Sato_Sumire

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