午前十一時に私は『売り切れ揚げ』を作った
隅田 天美
料理の素人(一般人)が読者から紹介された料理を再現してみた実話 その5
食べ歩きエッセー状態の「ようこそ、異世界へ」。
初回は天ぷら屋さんへ行った話だったが、常連(本当にお世話になっています)の外訪楠様がこんな書き込みをしていた。
『自分は小エビを入れた野菜かき揚げが好きです……かつてスーパーでバイトした折、飛ぶ様に売れるバックヤードのおばちゃん命名『売り切れ揚げ』を開発したのでご参考あれ。』
作ってみた。
時、十時になっていた。
この料理を作る時に悩んだんことがある。
それは『天ぷらを使用していいのか?』ということ。
【薄めに溶いた衣少量を混ぜ、其処から小麦粉を入れる。】
てんぷら粉はOKなのだろうか?
しかし、てんぷら粉はベーキングパウダーなのが入っている。(否定はしない)
天ぷらの素人である。
困った時はクックパッド。
が天ぷらの衣にマヨネーズを使用する人のなんと多い事か。(あと、ベーキングパウダー)
否定はしない。
確かにさっくりふっくらするのだろう。
でも、余計な味が付かないか?
結局、素人ながら目見当(またの名を適当)で作ることにする。
まずボウルに氷を数個入れ、水と卵を入れて混ぜる。
次に薄力粉をさっくり混ぜる。
そこにあらかじめ切った、玉ねぎ、椎茸、干しエビを入れ混ぜる。
……うん、外訪楠様指定のサツマイモは時期じゃないし、人参は余ったらどうしていい変わらなかったので今回は椎茸。
これをフライパンに注ぎ熱した油の中にお玉一杯分ずつ入れる。
出来るだけ薄く広げ周りが固まってきたら、ひっくり返して持って軽くなったら皿に盛る。
実食である。
正直、自信はない。
――生焼けだったらどうしよう?
もっと書くと、プロが作る天ぷらより不細工だ。
恐る恐る食べてみる。
「あれ?」
美味しい。
文字通り、パリパリして美味しい。
サクサクしている。
玉ねぎは甘く椎茸はムチムチして小エビは香ばしい。
流石『売り切れ揚げ』の異名を持つことだけはある。
スナック感覚であっという間になくなった。
美味しかった。
山のような洗い物を終えて、私は前日から仕込んだ水出しコーヒーを飲んでため息を吐いた。
実に心地よい疲れだった。
で。
今回はおまけで(さすがに毎度毎度外訪楠様に頼りっきりなのも悪いので)私の「超適当な割に結構おしゃれに見えるイタリアかスペインか何処か風のシャレオツ料理」(名前はない)
材料・鶏肉(私は基本胸肉だがもも肉でもOK)
ピザソースの素(一瓶)
浅蜊の缶詰(最低でも二缶は欲しい)
お好きなお野菜(葉物はお好きに、根菜類は薄めに切る)
サラダ油
1・フライパンに油を注いで鶏肉を入れ表面を好みの色になるまで焼く
2・野菜、浅蜊の缶詰(汁ごと入れる)ピザソースの素を入れ、蓋をする。
(アサリの汁で蒸し焼きにするイメージ)
3・肉に火が通ったら完成
午前十一時に私は『売り切れ揚げ』を作った 隅田 天美 @sumida-amami
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます