第2話

そんな夢をみて目が覚めた少女は、真っ白のシーツに包まれた布団を退けると、ふわぁっと大きな欠伸をし、窓のカーテンを開けると部屋を出て、リビングへと向かった。


「ほら、ちい。まずはおはようやろ?」


「うんおはよう、おばあちゃん。今日は卵かけご飯ば食べたか」


「はいはい、良かよ。準備するけんで先に顔を洗ってこんね?」


「ふぁ~い」


間延びした返事をして洗面所へと向かう。冬の水はとても冷たく、顔を洗うと一気に目が覚める。


ちいは、おばあちゃんの用意してくれたお味噌汁と卵かけご飯をかき込むようにして食べると、歯を磨き、自分の部屋に戻り中学校の制服へと着替えた。


「あんな夢みるなんて、いよいよ私も拗らせとるばいね……」


そう言うと、ちいは昨晩遅くまでファンタジー小説を執筆していた表紙に大きくマル秘と書いたノートを鍵の掛かる引き出しへとしまった。

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そうだっのね…… ちい。 @koyomi-8574

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