第3話
ドカンッッッ(爆発音)
「ん……」
鳥のドカンという鳴き声……??が聞こえ、目が覚める。
僕の名前は寺島康太。
……聞き飽きたって?
それはごめん。
ほら、雰囲気作りって大事じゃん?
気を取り直して、
僕は訳あってポートマフィアに連れてこられた。
というか拉致された。
(ギャアアアア)
(おい…辞めろッ!!)
……何か騒がしいな……。
部屋の外へ出てみようかな。
あ、その前に顔を洗って服着替えなきゃ。
……洗面台は?
トイレはあるみたいだけど、水道がない……
皆さんどうやって顔洗ってるんですか……
まぁいいや。服着替えよ。
……替えの服までないとは……
何ここ何も無いじゃん。
僕拉致されたんだよ?
服ぐらいは用意しておいてよ……。
ドンドン
「ひゃいッッ」
思わず声が裏返ってしまった。
それにしても誰だろう。
ドンドンドンドン
「どうぞッ」
ドンドンドンドンドンドン
……何故入って来ないのだろう。
「…く…くれッ!」
何をあげればいいのだろう。
「早……くれッッ!」
「あ、あの〜何も無いですけど……」
「とり……くれッ!」
鳥!?!?
と、取り敢えず開けよう。
話はそれからだね。
「すみません、ここにはッッ」
目の前の光景に吃驚した。
辺り一面燃えている。
爆発があったような……
……ん?
思い返してみよう。
朝、僕はドカンという鳥の鳴き声を聞いて起きた。
ドカン=爆弾
あー、理解できた。
爆弾ということは敵の襲撃でもあったのだろうか。
……それにしても爆弾にしたら多くないか?
「、いッ……おいッ!聞いてんのか!?」
近くで声がした。
だが、姿が見えない。
「ッ下だよ下ッッ!!」
「ゑ?」
下を見ると、帽子が見えた。
「帽子が……喋った……!?」
「誰が帽子だッッッ!!
ッたく、手前は礼儀ってのをしらねーのかぁ?」
「礼儀は習いましたけど……」
「ならなんで俺の事見て帽子が喋ったとか戯言吐いてんだよ。」
「帽子が喋っていたから……」
「俺は帽子じゃなく中原中也だッ!」
「中原中也……さん?」
「嗚呼、手前の名((」
言いかけた時、後ろから見覚えのある人が走り寄って来た。
「やっほ〜康太く〜ん……ぅげ、中也だ。」
「ぅげッてなんだよこのクソ鯖ッッッ!」
「相変わらず背ちっちゃいね〜牛乳毎日飲んでるんじゃないの〜??」
「話逸らすなッ!てかうっせーよ!!
こっちゃ此奴と……っていねーじゃねーか。」
「嗚呼、康太くんなら先刻何処かへ行ったよ〜」
「くそッ。今は未だ檸檬爆弾の処理が終わってねーんだからって言おうとしたんだがな……。」
「康太くん何処に行ったんだろ〜。私もサボりたいな〜」
「手前は今から俺と仕事だァ。サボったら殺すッ!」
「殺す位なら自殺願望がある美女を連れて来てくれ給えよ。」
「ぜってぇ厭だッ!」
──2人が言い争っている頃──
「あれ、ここ何処だろ。」
僕は寺島康太。
絶賛迷子です。
誰か助けてえええ!!!!
続く
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