第60話 そして各々へ
アヤカ、ライと合流して王都に入った俺達。
先ずはダルド公爵を連れてカオリの元へと向かう。玉座の間に行くと、カオリ、
「「「タモツさん!!」」」
三人の声がハモる。俺以外も居るのだが…… 気を取り直して、
「ただいま、決着は着けてきたよ。ただ、政治的な決着はカオリ達に頼むぞ!」
俺は明るくそう言った。カオリ達は、
「「「はい、私達に任せて下さい!!」」」
と返事をしてくれた。
それから、子爵領・公爵領・魔害山で起きた事を説明した。帰ってきた日では説明しきれずに翌日も。そして、事後処理を行う為にカオリ達はバタバタと忙しい日々を過ごしていた。ユグドも王都に戻ってきて手伝っていた。
それを横目に俺達四人はのんびりとさせて貰っていた。勿論、たまに王都の外に出て魔獣を狩って各組合に卸したりもしていた。
アヤカとライにはクニさんからの【
それから、鍛冶組合の組合長には遅まきながらユグドからの預かりものを渡した。
「遅い!!」
と怒られたが、王宮の用事をしていた事を説明して許して貰った。
そうして、一連のゴタゴタも政治的に何とか
その土地は一言で言うと、
「凄いな!俺の理想と同じだ!」
「わぁ~、素敵ですね!」
「海まで徒歩10分位かしら? 山の麓だけど、川も直ぐ側にあるし、良い土地ね」
「こんな景色があるんですねぇ……」
カオリは不安そうに、
「タモツさん、どうでしょうか?ここは?」
と聞いてきたが、俺とマユは同じ気持ちで、
「「最高だ(です)!!」」
と返事をした。
理想的な地形で永住するのも良いだろうと俺は思ったが、マユに確認する。
「お互いに土地は気に入ったけど、マユはこれからも旅をしてみたいか? 俺はここに家を建てて(出して)住み始めても良い気分なんだけど……」
人間は年齢を重ねると、旅を楽しむのも【よいしょ】がいる。マユの返事は、
「わっ、私は旅よりもタモツさんと一緒に落ち着いた生活を始めたいです」
「と言う事なんだけど、本当に貰って良いのか? カオリ」
「はい、勿論です! 開拓中の村には任期が終われば私も住みますし、タモツさんが近くに居てくれたら安心です。『会いたい時には直ぐ会えるし』」
「カオリちゃん?」
「ひゃい!? な、何ですか?マユさん」
「タモツさんは私の夫ですからね?」
顔はニコニコ、目は鬼神でマユが言う…… 10歳の子に威圧は止めような、マユ。
「うん、有り難う、カオリ。遠慮せずに譲り受けるよ」
「はい、タモツさん。是非ともここに住んで下さい」
と言ってくれた。
そこで、アヤカとライに確認する。
「俺とマユはここに決めたけど、二人はどうする?」
俺が聞くと顔を見合せてから、
「タモツさん、マユ、私とライはまだ旅を続けようと思うの。行ってみたい所もあるし、私達が行った場所なら、二人も転移で気軽に行ける様になるでしょう」
「師匠、マユさん、実は僕とアヤカはダイワには行って見ようと話し合ってたんです。ダイワには色々と便利な魔道具があるらしくて…… それを見に行こうって……」
二人の返事を聞いて俺は、
「良いじゃないか! ただ、転移については逆もまた然りで、俺とマユが居る場所なら二人とも転移で気軽に来れるんだから、危なくなった時や会いたい時には遠慮せずに来てくれよ!」
「アヤカ、ライさん、気をつけて旅を続けてね。そして、アヤカ、念話でいつでも会話が出来るんだから頻繁に連絡してね」
「そうね、マユ。お互いに子供を授かったら必ず、何を置いても駆けつける事!!」
「勿論よ、アヤカ!!」
そうして、俺とマユはランゲインに残って生活を始めて、アヤカとライは旅立って行った・・・。それから三年……
『オギャッ! オギャッ! ……』
「マッ、マユ! 大丈夫か? 体調は問題ないか? 子供も元気そうだけど、大丈夫か?」
「フフフッ。タモツさん、大丈夫ですよ。私もこの子も。疲れはありますけど、体調は悪くないです。」
タモツとマユに第一子が産まれた。
長々とご愛読を賜りまして、有り難うございます。まだまだ、未熟な文で読みづらく、物語の構成もちゃんとしてないと反省しております。
タモツとマユの物語ですが、これにて一度完結とさせて頂きます。また、気が向いた時に続きやアヤカとライの物語を書いて行こうと思います。
次回はまた、別の物語を!!
現在、鋭意執筆中です。また、投稿が始まりましたら宜しくお願い致します。
この物語を読んで下さった全ての読者の方へ感謝を!!有り難うございました。
異世界の常識!?そんな事は知らん!! しょうわな人 @Chou03
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