第4話 陰陽師の舞
今日の修行のメニュー内容は、毎日やる神社中の掃除に加えて、神事で披露する舞の練習をするという内容だった。
俺は慣れた手つきで神社中の拭き掃除、掃き掃除を終わらせると、誰もいない石畳の上でいつものように一人舞を舞い始めた。
この舞というのは、東雲家に伝わる独自の舞らしく、『陰陽師の舞』と呼ばれている。
『陰陽師の舞』はほかの神社の舞とは違って、男女関係なく東雲家の次期宮司になる人物が神事で踊らなければならないしきたりになっている。だから次期宮司になる予定の俺は、否が応でも覚えなければならないというわけだ。でも、この舞を踊るの、結構疲れるんだよなぁ…。
というのも、この舞は優雅に舞うというよりかは、まるで誰かと戦っているかのような振り付けなんだ。じいちゃんが言うには、この舞いはもともと陰陽師だったご先祖様が、陰陽師修行の一環として取り入れていたものらしい。まぁ、ご先祖様が陰陽師だったなんて、ただの伝説だと思うけど…。
俺はさっさと舞のメニューを終わらせるために、集中して舞を踊ることにした。
基本的に練習では音楽は鳴らさず、己の感覚のみで動く。
足を延ばし、腕を曲げ、前から来た人を交わすような動き。手をつかむ動作、それから左足を上げ、振り下ろす動作。次々と決められた動作を、何も考えず、淡々とこなしていく。
すると、意外にも早くこの修行は終わってしまうのだ。その代わり、さまざまな筋肉おw使うので、次の日は体中筋肉痛になっていたりする。それだけが辛い部分ではある。
俺は掃除で一時間、そして舞の練習で一時間を使うと、個人で修行をしているじいちゃんのもとに行き、全部終わったことを報告しに行った。それから、俺はようやく家に戻った。
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