めぐみさんを救出せよ!!

健さん

第1話

私の名前は、小泉順一郎。北朝鮮拉致被害者の会の一員です。そして、元プロレスラーで、議員でもあるアントニオ猪木氏と、昔から、交流、付き合いがあり、今でも友人であります。実は、以前より、個人的に、横山めぐみさんのお母様である横山早紀江さんから、猪木氏に頼んで、めぐみさんを、救出できないかと、相談されていたのだ。政府にお願いしても、それこそ、”ラチ”が、あかないということで。それで、猪木氏と、直接お会いして、この件を、話してみた。猪木氏は、力道山の弟子であり、北朝鮮とも、親交があるということで、快く引き受けてくれた。そして、早速、猪木さん、私、横山早紀江さん、そして、一年前に、亡くなっためぐみさんの父の滋さんの遺影と、共に、テレビ会見を、行った。猪木氏が、言う。「国が動かないのであれば、先に進まないので、私が、動くことにしました。私も、金正恩氏とも、交流があり、話をすれば、きっと、わかってもらえるだろうと、友人の、小泉氏と、共に、明日、北朝鮮に行ってきます。そして、必ずや、めぐみさん、拉致被害者の方々を、救出してきます!」横では、早紀江さん、泣きながら言う。「やっと、ついに、”この時”が来ました。お父さんも喜んでいると、思います。猪木さん、小泉さん、期待して待ってます。よろしくお願いします。」そして、翌日。----。私と、猪木氏は、成田空港にて、早紀江さん、拉致被害者家族に見送られ、記者らのものすごいカメラのフラッシュを、浴びながら、ピョンヤンに向けて、旅立つた。そして、北朝鮮に着いて、早速猪木氏は、金正恩氏と、会談を、行った。金氏は、猪木氏のファンということで、めずらしく、常に、にこやかだった。そして、会談は、約一時間かかり、終了した。そのあと、猪木氏と、私、金正恩氏で、食事をした。結果、会談は、成功に、終わった。ただ、金氏からの、要求として、(我が国は、恥ずかしながら、とても食料難だ。拉致被害者返す代わりに、当面の間、日本から、食料を、援助してもらいたい。)というのが、通訳をかわしての、彼の言い分だ。猪木氏は、早速、菅田首相に、電話して、食料援助を、依頼した。首相は、”それ”で、解決できるのであれば、と、承諾した。金氏は、納得して、翌日、万寿台議事堂(日本でいえば、さしづめ、霞が関の国会議事堂か。)で、横山めぐみさんと、5名の拉致被害者を、会わせる事を、約束した。----そして、次の日。------拉致被害者5名と、横山めぐみ氏が、約束通り来た。私は、めぐみさんに早速、話をした。「めぐみさんですね?」(写真と、そっくりだ、まちがいない。)すると、「はい。」との返事。私は、すかさず言った。「お母さんも、弟さんたちも、大変心配していて、会いたがっています。ただ、残念な、事ですが、お父さんの滋さん、一年前にお亡くなりになりました。」すると、「はい。」?との返事。何か違和感を感じた。お父さんが、亡くなったというのに、動揺は、ないのだろうか?それとも、この国に、永い間、居たために、人間としての、感情が、なくなってしまったのか?そして、日本語さえも、忘れてしまったのか?まあいい。めぐみさんには、まちがいのないのだから。そして、猪木氏と、私は、ピョンヤン空港にて、金正恩氏、朝鮮労働党が幹部らに、見送られて、(妹の金与正は、いなかった。)日本に向けて、出発した。成田空港で、待ち構えていた家族たち。諸々の被害者家族たちとの抱擁シーンだ。そして、めぐみさんも、早紀江さんと、抱き合っているが、なんせカメラのフラッシュが、すごくて、テレビを見ている人達は、さぞかし、目が痛いだろう。それから、数分後位で、猪木、小泉が、出てきた。被害者家族ら、早紀江さんさんは、すぐさま、2人のところに駆け寄り、深々と、お辞儀をして、何やら、お礼を述べている。早紀江さんは、小泉氏猪木氏の手をしっかりにぎり、嗚咽している。そして、どこからか、猪木コールだ。”イノキ!イノキ!”プロレスラーだった猪木を彷彿とさせる。そして、猪木は、どこにあったのか、マイクを手に持ち、「やる気が、あれば、何でもできる!ダーッ。」そして、家族たちは、無事、家に戻り、めぐみさんは、早紀江さんと、共に、滋さんの仏壇の前に座り手を合わしている。「めぐみちゃん!どうしたと言うの?さっきから、”はい”と言うだけで、全然話しないけど。ここは、”北”じゃないんだから、思うように話をしてもいいのよ。」しかし、相変わらず、めぐみは、何もしゃべらず、ただ、うなずくだけ、、、。そのうち、朝鮮語を、話始めたが、早紀江さんには、当然何を言っているのか、わからない。「どうしたの?日本語忘れちゃったの?」早紀江さん、情けなくて、涙が、出てきた。すると、すでに、つけていたテレビの画面から、金正恩氏の妹の金与正が、映し出されていた。横に居るのは、通訳か?何やら話始めた要約すると、(”横山めぐみは、我が国、北朝鮮にとって、必要不可欠な人である。従って、日本に帰すわけには、いかないのだ。我が国の秘密事項もかなり、知っていて、しゃべってもらっては、困るのだ。”)「何を今更言っているの?この娘は?」と。早紀江さんが、叫ぶ。(”そして、兄との約束で、食料援助を、したと聞いたが、一切しなくてけっこうだ!”)「何だ?与正は?兄より偉いみたいだな?何の権限で、こんな事言っているんだ!?」テレビを、見ていた小泉が、呆れながら呟いた。(”最後に、5人は"

本物”だが、横山めぐみは、”本物”では、ない。こうゆう時が、くると思って、我が国が、作った偽物だ。”影武者”なのだ。”)すると、金与正は、何やら、手招きをして、どこからか、”本物”の、横山めぐみが、現れた。そして、感極まって、「お母さん~!ごめんなさい。会いたいです。そして、帰りたい。だけど、どうしても、帰る事が、できないの。本当にごめんなさい。」と、泣き崩れた。そこで、強制的に、画面が、途切れた。それを見ていた、早紀江さん。座っていたイスから、崩れ落ちたと、同時に、仏壇の滋さんの遺影も床に落ちて、ガラスが、割れて、粉々となった。よく見ると、滋さんの目に、涙が。

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