とある野球人の命の記録

 まだアメリカに露骨な黒人差別があった時代。
 米国野球界には黒人リーグなるものが存在していた、という衝撃的な話に始まり。
 それでもなお人々から尊敬を勝ち取った偉大な野球人の記録が短いながら濃密に、そして感動的に描写されています。
 ただ酷いというだけでなく、ただ素晴らしいというだけでもなく、良いことも悪いことも混在するのがこの世界なのだという事を再認識しました。
 差別意識の改善というものは、ただひたすらNo!No! と叫び続けるのではなくて、このような形で行われるべきではないでしょうかね。

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