この“流れ”―――なんて嫌な流れなんだ……一番嫌っていた「一生懸命」を、この期に及んでしてしまった。 その見返りが自分の生命……文字通りの『一生の命を懸けて』しまったのだ。
当然その代償は訪れる。 当然その対価は支払わなければならない。
それも、職能の持ち主本人の生命。
今まで無理からして繋ぎ留めていた仮初にして儚い命。
『君の夢は果たして叶ったかい?』
誰かがそう呟いた。 それは憧れていた銀の勇者の者だったのかもしれないし…ひょっとすると、あの悪戯好きの腹ペコ死神のものだったのかも、知れない。
だが、彼の命運は、まだ途切れてはいない
作者からの返信
冒険者として一つの時代を終えてしまった彼は、成長することはありません
できることはただ、自分に残ったものを燃やし尽くすのみ
消えかけた炎が最後に一瞬だけまばゆく輝くように、彼もまた人生の最後に輝きを見せたのでした…
シグルイさん、お疲れ様でした……。