19 カフェ ロシアンブルー
社長ネコがわたしを指さす。
「人間がいなければ
それにつらかった
『
だからわたしなんかよりももっとつらい
「けど人間が全部いなくなればいいなんて、ぶっ
しっぽをゆらゆらさせて、今にもわたしに
「ジャマなジジイは
そう言われて、クロツキはぴょんとして少し後ずさりした。真っ赤な目をしているけど、
「お
カフェを
カウンターの中でミルクティーをいれていた横顔を思い出す。
「あんなに
わたしとクロツキじゃ
「ロシアンブルーでお
初めてお店を見つけた時、ドキドキワクワクしたけど、わたしみたいな子どもは入っちゃいけないのかなと思った。けれどロシアンブルーは
きっと
「お客さんのためにミルクティーをいれる。ほっとできる場所をつくる。どれもみんな自分一人のためじゃなくて、
「ヴヴヴヴヴ———ッ!!」
わたしは一歩前に
「本当は気づいてるんだよね? 人間全部が
「えっ、
だってクロツキはネコだけど人間で男の人でわたしより
ヘンタイ
「やだああああああ!」
「ギャッッ!」
あーっ、びっくりしたぁ。いきなり
でも今がチャンスだ!
「クロツキ、もう
人から
人間になる前のクロツキもそうだった。きっと今でもその
「でももう一人じゃないから! やらなかったら何も
目を
ネコに言葉が通じている。ううんちがう、ネコの方が人間を分かろうとしてくれてるんだ。だから伝えなきゃ。
「クロツキがいれてくれたミルクティー、また飲みたいよ。お
見開かれたネコの目が、すうっときれいな青に
それからフラフラっと力が
「クロツキ! だいじょうぶ? 元に
「…人のことをヘンタイ
「だってぇ!」
「しかも目に指を入れられたら
「だから泣きそうな顔してたの?」
「泣きそうになんかなってないし! 目は
「動物のケンカに
「おれは家ネコだったし! くそ、人間はいつも何でもアリだ」
「クロツキだってわたしのこと引っかいたじゃん。ほら、同じとこ二回もだよ」
「二回もって、一回目はお前が
「やっぱり覚えてるんだ。それなのに同じところ
「それは
クロツキは
「もう人間を
「魔女ネコから聞いたよ、クロツキの
わたしはモフッとした
「……おれ人間なんだからな」
「え?」
心なしか、
「なゃあああおぅ」
すると黒ネコが間に
「あ! そうだコタツを元に
ごめん、ちょっとの間だけ
社長ネコはどうなったのかな? と探すと…
「ざけんじゃないよ! こぉんな
「ミ、ミミィ…そんなぁ…」
あっちはまだ終わってないみたいだ!
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