17 思い出したくない
「うおぁあああっ!」
聞こえたのはおじさんの
見るとクロツキがハアハアと
「
「うん!」
わたしはクロツキの元に
開かれたケージからネコたちが次々に出てくる…かと思いきや、のそのそ歩いて行く子や、あくびしながら毛づくろいしている子も。もう、のん気にしてる場合じゃないのに!
「コタツは?」
「あそこでネコたちを
「くそぅ…!
しかし
ネコがしっぽを
「どうするの?」
「
「それって、クロツキは…」
「
「えっ、ちょっと!」
すごいすごい! クロツキがみんな
思わず社長ネコが鼻を押さえて
「にゃあああ! にゃおぉうっ!」
向こうでコタツがわたしを
コタツに続いてエレベーターにたどりついた時、何もしていないのに
やばい、もしかして社長ネコの
あわてて
あれ、もふっとしてやわらかい…
「むぁったく! くそジジイが人間のくせにあたしのナワバリで好き勝手しやがって」
ヒョウ
「
「このままじゃ明日の
ガラガラ声はわたしにではなく、社長ネコに向けられている。
「来たな、
気づいた社長ネコは、
「あなたが
「キモいこと言うんじゃないよ、あたしゃアンタなんから知らないし、待たれる
「そうか…」
なんだろう? 社長ネコはすごく
「
「みんなネコになればそんなものは
「そういう生き方をやめたいんなら一人でネコになればいいだろうがぁ! 他人を
「かつてあなたの
「ぬぁぜそれを知っているね?」
「見ていたからな。私を思い出せないか、ミミィ」
「あたしの名を知っているとは、あの家に出入りしていた人間かい? えぇ?」
「
「ソダンフルバ!」
けれど
「にゃあおおう、にゃああああ」
コタツが何かを
「なごんでる場合じゃないよね。あ、わかった、ボタンを
わたしはエレベーターの中の”1”のボタンを
「気を付けてねみんな。もう
「やったな
「クロツキ! 良かった
まだ
「ねぇ、ミミィって
「ネコだった時の名前だろうな」
ヒョウ
「さっきも言ったが、私は
向かい風で目が開けられず糸目になりながらも、おじさんはよくしゃべる。
「ぬぁに言ってんだい! エサやマタタビで
「あの
「人の話を聞き入れようとしないのは頭の固いジジイならではだねぇ。人間をネコにして、ネコの
「この街からネコ化を広め、やがて都市の
「ぬぁんてバカげた計画だい! 本気でそんなこと信じてるのかい、こンのスットコドッコイが!」
「
全世界をネコに!? 教室に
一体毎日何をして
「やっぱりイヤだよ、そんな世界」
「当ぁったり前だねぇ! そんな
「はいっ!」
しかし
「そこの少年、さっきの動きを見るに元ネコだろう? そして人間を
向けられた先はクロツキだ。
「なにを…いきなり」
「わかる、
「やめろ…」
「見えるぞ。人間に
おじさんの
「ダメだよクロツキ!」
とっさにわたしはクロツキの前に立つけど、
「やめろ、こっちに来るな! うぅっ、頭が
「少年よ、人間はウソばかりつく。自分たちに
まるで社長ネコの言葉がわたしたちの
「お
「やめて! ダメだよクロツキ! しっかりして!」
もう一度わたしはクロツキに
きれいなブルーに
「人間は近づくな…! 思い出したくない、ああああああっ! 思い出したくなんかない!! こっちへ来るなああっ!」
「クロツキ…?」
どうしよう、どうしたらいいの!?
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