16 肉球は虹色!
「おやおや、やっぱりもう一人いたんじゃないか。しかもお
キジトラ
「話をそらさないで! パパもママもみんなネコになっちゃうなんてやめてよ!」
「
「わたしはネコになんかなりたくないの。その話はもうとっくに
すると社長ネコの目つきが変わった。しっぽを左右に大きく
「ネコになんかだと…? ネコほど美しく、
「あいつやばいな。
代わりにクロツキが前に出る。
社長ネコは
「人間ごときが…人間など…! ネコにしてやる……身をもってネコのすばらしさを
なにあれ! 社長ネコの右手の平、
「ふざけんな! ネコたちを
わたしの前に
「人間とネコは
「人間と友だちか。くくくくくくっ、
「!!」
急にコタツの動きが
「ほう、知っているのか。君の動きと今の
「ち、ちがう! オレは!」
「君は生きたかったのに、人間の勝手な
「ちが…っ! オレはこのネコたちを
コタツは小さな
「コタツ!」
「かわいそうに。ネコに
社長ネコが手の平を
「えーーーっ!?」
「コタツがネコになっちゃったよ!?」
「ひだまりのビー玉の力を手の中に取り込んでいるな。それに
「にゃあー」
「おまえネコみたいな声で鳴くな!」
クロツキは
「どうだ。美しいだろうこの
コタツの
「ペットを
けれどわたしにはチクッとくるものがあった。さくらも同じことを言っていたんだ。『放っておいたら数が
あの明るくてまっすぐで
でも社長ネコは止まってくれない。
「まだまだネコの
デカネコのくせに
「いいよもう語らなくて!」
「コタツを元に戻すのは後回しだ。つかまれ」
「え、えええええ~っ!!」
クロツキに
「おいっ! 落とすからちゃんとつかまれバカ!」
「はひっ!」
そう言われましてもぉ! いくら
クロツキって、男の人にしてはそんなに大きくない。なのにわたしを
「お、おお重いでしょううぅおおお?」
「いいからちゃんとつかまれって言ってるだろ!」
やばい! ネコみたいに
こんな時だけどモフモフしてあったかくて気持ちいいの。あとキュロットのひざの
「カギはあったのか?」
「うん、持ってる」
「じゃあおれが
「分かった。カギの
黒ネコのコタツがツメをカリカリやっている。
「よし、
できるかな…。また大事なところでミスっちゃうんじゃないかと不安がよぎる。けど、さっきだって一度でカギを見つけたんだし、きっとできるはず! わたしは自分に言い聞かせた。
わたしを下ろしたクロツキは鼻にしわを
「
今度はクロツキの方から
思わず見とれてしまうけど、わたしも動かなきゃ!
「
「
「何言ってる? あんた人間のくせに頭おかしいのか?」
お
わたしはダッシュでコタツがいるケージのところにたどり着いた。
「にゃあああおう、なゃあああお!」
「うん、わかったコタツ。すぐ開けるからね」
「人間のふりをしてるが本当はネコだな? 少年よ」
「……おれは人間だ」
「ふふふふふふふふふっ! わかる、分かるぞ…! 心の
答えないクロツキ。
『いつも
『人間は自分のことしか考えないし、
やっぱりあれは
信じたくなかったけど、答えないってことは本当なんだ。人は心に
「にゃああああ!」
コタツの声にはっとさせられる。そうよ、今はここを開けるのが先!
しかしその声に
「君とは仲間になれそうだが、まずはこっちのお
社長ネコがわたしに向かってくる。
やばい早く! けれど
「
クロツキは
「ニャアアアウッ!」
すると黒いものが
社長ネコに向かって体当たり。でも人間の体と大きさがちがいすぎて、
バランスを
「ギャンッ!」
「コタツ!」
やばいネコにされちゃう! でもここを開けなきゃ。もう少し。お
社長ネコが右手の
それから
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