11 お猫様のひみつ
「やっと着いた…」
今日はひんやり
「ぃよしっ!」
気合を入れて中に入ると、後ろで門は音もなく
ジャングルみたいに
「あのう!
「まっすぐつき当たりの部屋に入りな」
ガラガラ声だけがして、わたしは手さげを引きずりながら
「うわ!
だって
「いいだろう? もうすぐハロウィンだからね。イッヒッヒッヒッ」
モニターが三台置かれたパソコンデスクから、長ぁ~いしっぽをゆらゆらさせて
今日の
「そこに出しな」
「むあぁったく! 毎日
陽子? お
魔女ネコに
「みぃゃあ」
「ぬぅあんだい! 『こんなお
「五十年ぶり!? てことはお猫様、
ネコの
「その前にそこの二人、コソコソ
「ネコになって五十年も楽しんだんだ。
ポッカーン。
わたし、クロツキ、コタツは口を開けたまま顔を見合わせた。
ネコになって五十年? つまりお
「あたしゃねぇ、ずうっとアンタに
「ねぇ、お
「いや、初めて聞いた」
「
どう、この
「ちょっと
「だってネコの
「そうなのか? おまえにはそう見えるのか? おれたちにはヒョウ
「えっ、クロツキにはネコに見えてないの? じゃあコタツのことは? 黒ネコに見えないの?」
「ただの
「
「そこっ! ぅるっさいんだよ! 聞く気が無いんなら出ていきな!」
それにしても、ネコの姿に見えているのがわたしだけだったなんて。このイチゴメガネすごいかも。だからって何の役にも立たないんだけどね。
「
クロツキに聞かれて、
「こいつは
『わたしネコになりたいなぁ。ねえ、わたしと入れ
「ネコになりたいと強く
「それじゃ二人は入れ
「そうさ。陽子の親をがっかりさせないよう
一日中ゴロゴロしてのんびり
わたしにだって学校めんどくさい、行きたくないって思う日はある。一日中ゴロゴロして好きなだけ動画を見てられたら
けれどネコになったらもうクラリネットを
でもお
「ところがこいつは
そう
「アンタのためにひだまりのビー玉を集めてある。今日は人間に戻るんだよ。いいね!」
「みゃあぁお」
「ゴロゴロしながらいろんな
「さっすがお
「生き方も
そう言って、
「いいから始めるよ!」
「にゃおっ」
「ヤダじゃないよ!
「なおぉぅ…」
その
「イヤがってるのにかわいそうだよ」
「かわいそうだぁ? 言ったね、決めた、お前をネコにしてやろう」
しまった!
「なんでそうなるの!? わたし、ちゃんと
「ネコは気が変わりやすい生き物だからねぇ。ネコに約束なんか
「ずるーい!」
「ぬぁに言ってんだい。人間なんか自分たちの
「人間は自分のことしか考えないし、
なんで…? どうしてそんなこと言うの?
その目はわたしを、人間を心の
悲しかった。体の
でも、ネコになんてなりたくない。
部屋のドアに向かって走るけど、ガチャ!と
次はクロツキたちが入ってきたテラス
ひだまりのビー玉がビンにいっぱい入ってるんだ。
「何色にしてやろうかね。いろんな色をごちゃ
どうしよう
その時、
「お
「ほえっ?」
すると、
『
魔女ネコじゃない。女の子の声だ。
「だれ…?」
しかし
そっか、人間をネコにする
三毛ネコだったのが、何色と言っていいのか分からないまだら
けれどお
「わかりました、お猫様がそうおっしゃるなら…!」
いきなりクロツキが手さげ
「
「
コタツが魔女ネコを
「走るぞ!」
手を引かれたまま、ネコダッシュのものすごい
「ごめんなさい!」
おじさんはお
パパも同じのをつけている。
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