TRPGの経験から小説を出力する
しげ・フォン・ニーダーサイタマ
やり方
今現在、気の迷いで人生始めての長編小説を書いているのですが、それで使用している小説の書き方をメモとして残しておきます。
僕の文章出力経験は国語と現代文の授業を除けばTRPGしかないと断言して良い程度だったので、必然的にノウハウをTRPGから引っ張ってくる事になりました。小説書きてえ!というTRPGプレイヤーの助けになれば幸いです。
【設定】
ルルブを買って読むのと同じだなと思いました。世界観を読み込む段階です。それに今から回すシナリオの背景を考える段階を足したような感じ。ルルブは全員読むだろうから飛ばすとして、シナリオの背景を考えるのって結構面倒ですよね。PCが介入する余地がある事件を設定する必要があるわけです。僕は「最終的にPCにやらせたい事/判断させたい事」を想定し、それに必要な事件を考えるという形式で考える事が多いので、これでシナリオ背景を設定しました。
【マスタリング】
設定が終わったら、あとはPCを投入してシナリオを回すだけですね。PC1(PL俺)PC2(PL俺)PC3(PL俺)という感じなので、ソロシナリオをPCたくさん用意してやるようなもんです。実際執筆中に考えてる事は以下のような感じです。
GM(俺):PC1の前で状況Aが起きました。どうしますか
PL1(俺):では目星を振ります。……成功です。
GM(俺):では人影を見つける事が出来ました。PC2のようですね。
PL1(俺):話しかけます
GM(俺):2人で会話シーケンスどうぞ
PC1(俺):「こんにちは。こんな所で何を?」
PC2(俺):「こんにちは。いえ、実は……」
こうして錬成された会話はそのまま小説に使えます。あとはGMがした描写を適切な形に整えればOK。目星などのダイスロールは話が面白くなりそうな方向に恣意的に成功/失敗させますが、何か面白くないなぁと思ったら使用する技能を変えてみたり、そもそも与えた状況自体が面白くないんじゃないかと変えてみたりします。
これを繰り返して描写と会話を書き連ねたら、なんか小説が出来上がりました。
【結論】
PL技能だけではややきついにせよ、GM技能があれば小説の錬成自体は可能なのではないか?という所感です。
ただこのやり方で自覚している弱点がいくつかあります。
・PL同士のシナジーが発生しないので、会話が単調になりがち
・同様の理由で突拍子もない展開に発展しづらい
・描写や会話の体裁を整えたりテンポを調整する1手間がやや煩わしい
こういった弱点は抱えつつも、このやり方なら殆どTRPGをやるノリで小説が錬成出来ます。
設定(シナリオ書く)→マスタリング(回す)→文章調整(ログをリプレイ化するようなもん)
今の所このやり方でしか書いてないので比較出来ないのですが、TRPGプレイヤーなら小説書くハードルはかなり低く保てるのではないでしょうか。しかもこれで培った文章力はTRPGに還元出来るというオマケつきです。
ただ、錬成された文章の質は今まで経験したセッション・読んできた本の描写などに左右されるので、絶賛そこで苦しんでいる所です。楽しいセッションは一杯経験させてもらったけど、読んできた本が少ない・表現技法覚えてないせいで美しい日本語にならない!
まあそういう問題はありつつも何とか楽しく小説書けているので、小説書きたいTRPGプレイヤーの方はTRPGやるつもりでぜひ書きましょう。僕は可愛い平坦娘が出る小説が読みたい。母数を増やしてくれ。
TRPGの経験から小説を出力する しげ・フォン・ニーダーサイタマ @fjam
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