第34話 信楽焼きのタヌキは何故あんなに大きいのか?

 はい。これは、私が以前から疑問に思っていた事でもあります。今回、俺の愛しいアンドロイド【リメイク版】において、1mクラスの信楽焼が登場するのですが、金髪ロリツインテのララちゃんが、その大きな玉袋をなでなでしてしまうシーンがありました。俺、何書いてんだろうな。


 さて、表題の謎に迫ろうと思います。

 あのようなデザインのタヌキを初めて作った人は、明治時代の陶芸家、藤原銕造ふじわらてつぞうですね。金運を願う縁起物として作られています。金(かね)が玉(たま)りますようにと。小さいものは数千円、大きなものになると数十万円もしますね。


 さて、信楽焼きのタヌキは明治時代。ではタヌキの玉が大きいっていうのはいつから言われているのでしょうか?

 これは江戸時代なんですね。信楽焼よりも前です。

 皆様もご覧になった事があると思いますが、江戸時代の浮世絵師、歌川国芳の、一連の作品が有名ですね。タヌキの巨大な玉袋を、船にしたり網にしたり、雨宿りしたりと、まあ奇想天外ですし、ユーモアたっぷりで非常に楽しい作品です。暇な人は「歌川国芳+狸」で画像検索してみてください。もう、お腹が痛くなるくらい笑えます。

 さて、この歌川国芳も伸びる玉袋の元祖ではないようで。元祖は何と、江戸時代の金職人の言葉です。「狸の睾丸八畳敷き」という言葉があって、これはよく伸びることのたとえとして使われています。この言葉は、金職人が金箔を作る際にタヌキの皮を使っていた事が発端。僅か4グラム程度の金を叩いて八畳の大きさまで広げた事から言われ始めたようです。まあ、タヌキの皮が良く伸びたのは事実のようで。しかし、決して玉袋が伸びたわけではないのですが。金が伸びる事を金玉が伸びると、そっち方面に解釈したんでしょうね。おもしろいなww

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