貴方にだって幸せに成る権利があるのに如何してそんな事をするのですか!?

一ノ瀬 彩音

第1話 権利

ハイリッシュ城下町を歩いているレレナ20歳は城下町自体は人通りが多くて

活気があり、賑わっているのですけど、本当に素晴らしい町なのです。


そんなレレナは聖女であるのですけど、今日は聖女としてのお仕事は

お休みでのんびりゆったりと過ごしているのです。


そこでレレナは城下町を散策していると見知った人物を見かけるので

早足を追いかける事にするのですけど、すぐに見知った人物の事を

見失うと辺りを見回すのです。


しかしながら、いないので落胆するのです。


レレナはしょうがないので再び、散策を再開するとレレナは

楽しそうにしていて、満足そうな感じではあるのですけど、

また見知った人物を見かけると今度はすぐに行動を起こし、

早足を見知った人物の元へ行くのです。


見知った人物の目の前に辿り着くと何とそこにいたのは

レレナの婚約者でもあるササクスでササクスはイリッシュ国の

リッシュ城の王子でもあるのです。


ササクスはレレナと同じで20歳なのですけど、そんな同い年の

二人は普段から意気投合し、仲睦まじい関係でもあるのです。


レレナは早速、ササクスに声をかけるのです。


「ササクス、こんにちわ」


「レレナじゃないか、こんにちわだな」


「こんな所で何しているの?」


「特に何もしてないけどな」


「そうなんだ」


「レレナは聖女としてのお仕事は如何したんだ?」


「今日はお休みだよ」


「そうなのか」


「うん」


「お話があるから場所を移さないか?」


「いいよ」


そう言うとレレナとササクスはその場から移動し、

二人は裏通りへと行くのです。


裏通りへと着くと二人は足を止めて立ち止まると

ササクスが口を開けて喋り出すのです。


「なぁ、婚約していると思うけどな、婚約破棄しようと考えているんだよ」


「如何してそんな事を考えているの?」


「幸せって考えた時に何なのかなってな」


「そんな事を考えるなんて可笑しいね、ササクスにだって幸せになる権利があるのに」


「そうかもしれないけどな」


「本当に破棄するの?」


「そのつもりだけどな」


「勿体ないね」


「だな」


「考え直すつもりはないの?」


「悪いけどな、ないよ」


「そっか、残念ね」


「本当にすまないな」


そう言うとササクスは深々と頭を下げているのです。


ササクスから事実上、婚約破棄されてしまったレレナは

悲しみと辛さで心が圧し潰されそうな感じではあるのですけど、

それでも泣かないように必死に耐えているのです。


「じゃあな」


「………………」


ササクスがそう言うとレレナは黙っているのですけど、

本当に何も言わないのです。


そして、裏通りにはレレナしかおらず、

レレナは急に泣き出してしまい、

大泣きしているのでした。

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貴方にだって幸せに成る権利があるのに如何してそんな事をするのですか!? 一ノ瀬 彩音 @takutaku2019

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