結論2・アニメを見て必要だと思ったこと・やっとわかったこと
……アニメなどに対して批評みたいに書いていますが、文句をつけたいわけでも、ディスりたいわけでもありません。ただ、当時の自分が感じただけのことですが、もし不快に感じられたらすみません。……
1.魅力的なキャラ
キャラがわかりやすいこと。憧れる(もしくは嫌いな)キャラ。
能力ではなく、心情的に現実にいそうなキャラ。
「おねがい☆ティーチャー」……色も形も特徴的で、それぞれ魅力的。
「銀河英雄伝説」……大勢いるのに、それぞれの考え方で動いている。
「ガンダムSEED」……いい意味で記号化されたキャラ。
2.説得力のある、キャラの行動の動機
どうして旅をしているのか、なんで盗むのかなど。納得できる理由が欲しい。
「キノの旅」……途中でわかったけど、もっと早く知りたかった。
「王ドロボウJING」……過去の話が動機なら薄い感じ。盗みという犯罪(という感じはしないにしても)なだけに、はっきりとした動機が欲しかった。
3.しっかりした世界の流れ
舞台が現実世界なら嘘のないように、別世界なら破綻しないように。
主人公がいなくても世界は動いている。別の話が主人公の裏で進んでいる。
「鋼の錬金術師」……設定が破綻しない。話が何重にもなっている。
4.いい意味で裏切る謎
信じていたことを「実は~」とくつがえす、ミステリっぽいぞくぞくする感じ。
そのために、最初に信じ込ませることが重要。嘘も真実も精密に作っておく。
「鋼の錬金術師」……すっかり騙された。
「明日のナージャ」……謎を知りたいがために見ていた。
5.小さな山場を作りつつ大きな流れ
一話ずつ短く完結させつつ、続きが気になる展開。
「明日のナージャ」……一話ごとに山、途中の山、通した山がある。
「鋼の錬金術師」……それぞれの話にも無駄がない。
6.キャラの魅力をちりばめる
主人公たちに好感が持てないと、見るのも苦痛。
「奥さまは魔法少女」……主人公の奥様を理解できなかったのが残念。
7.声もキャラの一部
声や口調が絵と合っていないと興ざめ。
「満月をさがして」……歌手だから仕方ないんだけど、最初驚いた。
「キカイダー the animation」……声で主人公の印象が好転。
8.絵にも好き嫌いがある
見たいと思う絵と、見たくない絵がある。
「ファンタジックチルドレン」……話は面白そうなのに見られなかった。
「フタコイ オルタナティブ」……話は微妙なのに、絵の綺麗さで見られた。
9.1話目で決まる
1話目が面白いアニメは、ずーっと面白く、1話目が微妙なのは、どこまでも微妙な傾向がある。
「奥さまは魔法少女」……1話目が詰め込みすぎ。最後までそんな感じ。
「満月をさがして」……1話目がとてもわかりやすい。最後までキッチリ。
(2019・2021追記・最近はアニメ4~5話目で急展開したりするんだけど、今は1話目も全部見られない。事前に気になったものだけ録画して1話を途中まで見て削除するか検討している)
10.世界観だけでは間延びした感じ
どれだけ素敵な世界でも、それだけでは物足りない。
「パルムの木」……不思議な世界は大好きなのに、面白いと思えなかった。
今まで「テーマ」について考えたこともなかったけれど、アニメを見ていて、「面白くてもテーマがないと、どこか薄い印象になる」ことを実感。
「面白い」と感じたアニメは、「キャラ」に好感がもて、「ストーリー」が面白く、訴える「テーマ」があり、「絵と音楽と間」が綺麗。
どれか1つが飛びぬけて良くても、残りのどれかが悪いと、不満が残る。ここまできて、ようやく、小説も「物語」と「わかりやすさ」だけで出来ていないと理解。
「ストーリー」「テーマ」「キャラ」「文体」すべてがバランスよく良い感じなら、良いエンターテインメント小説?
「ストーリー」物語、話の筋。
「テーマ」ストーリーを通して伝えたいこと。
「キャラ」読者と筆者の分身。ストーリーに入り込ませるための案内人。
「文体」文章の雰囲気。読みやすさ。
不思議なのが、絵がそれほど好きじゃないのに「面白い」と感じた「創聖のアクエリオン」。
設定が面白くて、音楽もいいし、話もキャラもベタ(典型的)でわかりやすい。
テーマは毎回それぞれあるんだけど、全体を通してはわかりづらくて、最終話が少しあっけない。
と、全体的に見ると、ばらばらした感じなのに、面白い。
上記した四要素のバランスだけじゃなくて、うまく説明できないんだけど、さらに必要な「第五要素」がある。
例えるなら「創聖のアクエリオン」は、
「ストーリー」5
「テーマ」3
「キャラ」5
「絵と音楽と間」4(内訳:2・5・4)
普通に平均出したら4.25なんだけど、「総合」5って感じ。
「クラウファントムメモリー」は、
「ストーリー」5
「テーマ」4
「キャラ」4
「絵と音楽と間」4(内訳:5・5・3)
同じく平均4.25なんだけど、「総合」3って感じ。
この、総合で足されたり引かれたりする「なにか」が第五要素。
「見て良かった」という「満足感」につながる「なにか」。
「サービス心」、「全体にある勢い」、「とっつきやすさ」などなど。
単に自分好みかどうかっていうのもある。
通常、こんな風に総合得点なんか計算しないけど。
(今はネット上でたくさんのファンの方が、もっと詳しくアニメを評価しているけど)
もし、「創世のアクエリオン」と「クラウファントムメモリー」の2つのどちらか1つを誰かに勧めるとするなら、「アクエリオン」を勧める。
そういう自己判断基準のひとつにはなる。
ところで、今までに「どうしてわざわざこんな話を映画にしたんだろう?」と映画ではよく感じていた。
映画は、膨大な人・お金・時間を費やして制作している。
さらに観るのも高いので、特にそう感じるんだと思っていた。
でも実際は、「その映画を見てもつまらないと思った」から「どうしてわざわざ~」と感じていたもよう。
つまり「観た人が満足」できなければ、その映画には価値がないと思ってしまう。
作品にはすべてに価値がある。あるんだけど。
「お金を払ってまで観たい」とは思わない。
ネットが普及して、無料で「誰か」が書いた小説を読めるようになった。
「誰か」の多くはプロの作家ではなく、一般人。
ネット上に星の数ほどある小説の中から、自分好みのジャンルを選び、面白そうなタイトルを選ぶ。
それでも心底「面白い」と思える作品に出会えるのは稀で。
(2019・2021追記・なろうサイト様アルファポリス様カクヨム様pixiv様ではたくさん出会えています。ありがとうございます)
ネット小説を読むようになって、映画に感じていた「どうしてわざわざ~」を小説にも感じるようになった。
今まで読んでいた市販本には、意識しなかったけれど、少なくとも最低限の「面白さ」があったもよう。
ハズレに当たらなかったので「お金を払ってまで」という気持ちにならず、今まで突き詰めて考えることもなかったんだろう。
「小説は自分のために書くものじゃない」、とよく聞く。
私は「自分のために書いている」と思っていた。
でも実際は「自分のために書く」だけで満足していない。
ノートやパソコンに書きため、読み直してニンマリするだけじゃなく。
ネット上に公開したり、投稿したり。
自分の書いた作品を「誰かに読んでもらいたい」と思っている。
誰かに読んでもらいたいのなら、読んでもらえるように書かなくては。
文章教室で、何度も「書き手としての最低限のマナー」として言われている、「読みやすい文章」であること、「読者が読後になにかを思える文章」になっているか。
その意味が、あらためて身にしみた。
「誰かに読んでもらえる作品」とは「自分が読んで面白いと思える作品」。
これも、よく言われている。
これは「自分のために書く」と似ているようで、全然違う。
ハウツー本で、よく「自分が読みたいものを書く」ように勧めてある。
「自分の読みたいもの」とは「自分が違和感を覚えないもの」「自分が読んで面白いと思えるもの」。
市販でもネット小説でも、丸ごと全部、自分好みの物語は、ほとんどない。
もしあれば、大ファンになるか、大嫌いになりそう。
「ここでこうなったら良かったのに」「私ならここはこうするのに」。
他人の作品を読んで、どこかしらそう思う。
そういうのが全然ない、すべてが自分の理想通りの物語。
それが書けたら、それが「自分のオリジナル」になるってことか。
自分の作品を読んで、違和感を見つけて取りのぞける「自分の作品を他人の作品のように批評できる」冷静な視点が欲しい。
今まで私は、どの作品を見ても「そういうもの」としか思えなかった。
自分はずっと、誰かの意見に反対することは、申し訳ないことだと思っていて。
誰かが完成品として出したものに、私は口出しできない。
白を黒と言おうが、赤と書かれようが、そういうものだと同意するだけだった。
でも「自分の好み」や「違和感」がわからないなら、あぶりだせる。
私は膨大なアニメを見て、自分の好きなパターンが浮き上がってきた。
きっとそのために、いわゆる「乱読期間」が必要なのかも。
(他の方法もありそうだけどね)
膨大なアニメでも漫画でも小説でも映画でも、歌舞伎でも宝塚でもドラマでも、なんでも見続ける。
ある一定量を越えたところで、なにかが浮き上がってくる。
(2019追記・人間がディープラーニングしているような感じですね)
適当に選んでいるようで、自分好みに偏ってきたり、読みやすい文章と読みづらい文章があることに気づいたり。
そうやって浮き上がった「自分の好きなパターン(オリジナル)」が、世間様にウケるかというのは、また別の問題だけど。
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