翼
補助輪のない自転車に乗ることが出来るようになった。
それだけでうれしくて走り回った。
変速機のついた自転車を買ってもらった。
どこに行こう。
どこにでも行ける。
勇気と未知の世界へのあこがれが僕の翼。
いつだって見たことのない世界を目指した。
免許を取った。
楽がしたかったわけじゃない。
ただ、知らない世界が広すぎただけだ。
ここではないどこかへ
ただひたすらに向かって行った。
時間に縛られ、憧れは現実になって、勇気はしぼんで、
未知は既知となり、すべてを知った気になった時
錆付き始めた身体と機械が、今いる場所に留まらせようとする。
僕が興味と勇気という翼を失った頃
翼を持った君に出会った。
君の興味と未知は、僕の翼。
僕が君の足。
二人でどこにでも行こう。
走るたびに新しい発見が待っている。
ずっと二人で
ずっとどこまでも。
恋の詩 鷹山勇次 @yuji_T
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。恋の詩の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます