Supermoon

スーパームーン


ひときわ輝きを増し

お前は虫の音色を黄色に染める


スーパームーン


いつもより眩しく

お前は俺の心に突き刺さる


夜風を冷たく照らして

孤独という俺の宝物を奪おうとする


しっとりとした風が夏の思い出をゆらして

心の片隅に追いやったはずの小さな恋を

霧のスクリーンに映し出す


はるか天空から闇夜を照らすだけのお前が

ぬくもりをくれると言うのか


思い出を振り切るためにアクセルを踏みつける

海岸沿いのハイウェイ


いつまでたっても頭上で輝き

幻想へと誘うお前を好きにはなれない


開け放した窓から冷たい風が吹き抜ける

腕に頬に心に

そして闇に帰っていく


孤独は宝物だと強がる俺がいる

夏は終わったとお前が告げる

秋が始まったと風が告げる


心だけどこかに取り残された俺がいる


思い出の笑顔とスーパームーン

うわべの明るさに惑わされて

踊らされてた季節は終った


本当の事を知る季節が来る


思い出だけあればいい


いつか本当の朝が来た時


ぬくもりがよみがえるだろう

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