No.11『鬼柳 綾香』
「わっお、かんぺきに異世界じゃないですか」
「アヤカちゃん、そろそろ地球系列以外を異世界って呼ぶのやめなさいな」
「そうは言っても、地球系はパラレルワールドだし、他は異世界としか言いようないじゃないですか」
っと、あのワンちゃん人間でっかいなぁ。
「ワンちゃん人間はどうかと」
「犬マン?」
「骨人間が何をいうか」
「皆さんと違って肉体もちなんで骨人間じゃねーです」
アヤカちゃん、リッチというタグを付けられただけの人間ですしねぇ。骨人間とノーマル肉体の二形態持ちっていう。
「いっやぁ、まぁ…………、遠いなぁ、ここ」
「生きてるだけめっけもんですよ、アヤカちゃん」
「めっけもんってなんです?」
「なんというか、幸運だとか、ありえないクラスのラッキーみたいな」
アヤカちゃん、ふっつーに知らないのか、そんな言葉がなかったのかわからないのが非常に会話しててつらいんですよね。
なんですかごんべんに冬でつぐむって。噤むは読めなかったみたいだし。
「死ねるだけふりかせ、って感じ?」
「ふりかせイズなに」
「雨とかの降るに手枷足枷の枷。枷が降り落ちて幸福だよねって」
「地球系の世界なんでしょうけど、アヤカちゃんとこ、正直ディストピアなんじゃって」
人にリッチのタグづけってなに。
それで本当にリッチになるのもわからないし、
「ディストピアじゃないです」
「でも、食料配給まわりの話とか、いろいろ」
「ディストピアなら文句すら存在しないんで、わたしんところはディストピアじゃないです」
「はい、そうですね。ごめんなさい」
骨の眼孔から火を出しながら言われたら、謝るしかないっていう。
黒沢尻南高 学校
号 0000 111 4
入 年度 吉祥3 年
学科 通 科
氏名
上記の は本校の子土で ることを証月g。
不死憑きの少女のはなし @kil
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。不死憑きの少女のはなしの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます