第23話 血の鎖

 母と兄と血の契り、父は素知らぬ顔ばかり


 優しさだけが、人生か?


 朧月夜(おぼろづきよ)を歌いては


 コンビニセールに大歓喜


 何がなんだか猫の日は


 煩い発情期の猫のよに


 荒れ狂った涙の日


 わかってるよ、人並みに


 優しさくらいある事は


 自分で食い扶持かせぐ兄姉(ひと)


 両親、頼りの私など、忘れて構わぬ他人だよ


 もう親戚の笑顔など、見たくも無いと嘆いた日


 父も母も私だけ、置いて行けぬと死なぬ身で


 明日は来るかと毎日が、悔し涙の血眼に


 死ねよ殺せよ大声で、張り裂けたのに何故だろう


 買い物行って食べただけ、それだけで満たされる


 明日も行こう、コンビニに。


 散歩と涙と暗い月。

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我思う〜君が代よ〜 jed @jed

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