紹介文に目を通したときから釘付けです。
短いあらすじなのに、サトルくんに興味を持ちました。本編を読んで、もっとサトルくんの魅力に惹かれました。
好きだけど、あなたと同じ好きではないくだりが、悲しいくらいに共感できました。
とくに目にとまったのが、「みじめな夜には……」の一文です。サトルくん、お菓子とかつくるんだ。「……するのだ」って言ってたのかな? そんなキャラなんだ(キュン)。
くだらないことに目がいってしまいました。
「サトルくん、わたし昨日クレーム焼いたよ」(あ、過去の出来事なんだ)は、この作者さんでないと書けない言い回しがふんだんに織り込まれているので、読むのが楽しかったです。
それで肝心(?)のクレープを食べるシーンなんですが、食べているだけなのに「ヤケクソ」だったり「悲しい」だったり主人公の感情が伝わってきます。どういう経緯でクレープを焼いているのか、ていねいに教えてくれたおかげです。
取り返しのつかないことをしてしまった主人公。あなたの望んだ方向に物事は進まなかったけれど、せめてマシなかたちにおちつきますように。