第12話
「貴様、ドクペ真拳の使い手とはな。」
「知っているのか?」
「ああ、以前似たような異世界からの来訪者を屠ったときにな。クソ雑魚だったがドクペ真拳の使い手が俺を斃すだろうなどとほざいておったわ。」
バフォメットが高笑いする。
そうか、俺の前にも転生者がいたか。
「どんな奴だったかわかんねぇけど、俺は俺のやることをするぜ!」
「はっ!人間風情が!喰らえ!もふもふアタック!」
バフォメットの子供達が突進してくる。殺気は・・・ない。
「や、やめろ、つぶらな瞳で俺を見るな・・・」
「今だ!やれ!我が子達!」
もきゅーっと突進する。
「ぐああああ!」
ドドドドド!一瞬の殺気の高ぶりの後、ミニバフォメットが俺に突撃する。
「ふははは。どうだこの俺の攻撃は。」
「ならばまずはお前の子供からっ!げふ!」
な、後ろから?
「あんた何言ってんの!こんなかわいいバフォちゃんに手をかけようなんて!」
ぐっ、ばか女神が。しかしなんとこういう攻撃方法か。
「わはははは。どうだ恐ろしいだろう。くやしいだろう。そのまま死んでいけぇ!」
バフォメットが飛び上がる。
「バフォメット究極奥義!ビッグミニバフォメット!」
「ビッグなのかミニなのかはっきりしろ!」
「喰らえ!アルティメットバフォメットパアァァァァンチィィィィィ!」
「ぐああああああ!」
どどーん!
「ククク、ドクペ真拳口ほどにもないわ。残るは雑魚ばかりか。」
「くっ、女神様、なんとかならない?」
「む、むりよあれは神の力を超える」
神様雑魚すぎね?
「まて、まだ勝負は付いておらんようじゃぞ!」
煙が晴れてくる。そこには人影が・・・消えた?
「ぬっ、まだ生きていたかしぶとい奴め。しかし、この俺の敵ではなぁい!」
「ふっ、それはどうかな?」
両手に缶が二つ。あれはまさか、ドクペ!?めっちゃ缶振ってる。
「俺のこの手にドクペがある限り、俺は負けん!行くぞ!ドクペ真拳奥義!ドクペノーズウォッシュ!」
は、鼻にドクペだとぉ!
「ぎやあああ!痛い!いたあい!」
「続いて、ドクペアイウォッシュ!」
「ぎゃああ!」
ビッグミニバフォメットが地面に倒れ伏す。
タローがドクペ(ロング缶)を構える。
「トドメだ。アナルドクペ!アァンド!アナルメントス!」
ぶすり!
「おぉぉん!お、♂なのにメスイキしちゃうぅぅぅう!あ、なに?お腹が張れて。」
「もしもーし通行して良いですか?」
肛門「なんだお前は?」
「屁です。」
肛門「よしとおれ」
「らめぇぇぇぇ!」
ボッ!ボシュウウウウウウウウウウウウウウ!
盛大にアナルからドクペを吹き出しビッグミニバフォメットは何処へと飛んでいった。
「ふっ。強敵だったな。」
「な、なんて下品な拳法。」
「いや女神様、そもそも拳じゃないでしょ。」
「何はともあれ一件落着じゃな。」
「ああ、村長に報告だ。」
なんでこんな世界に転生してしまったんだ! 海胆の人 @wichita
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