「無能ブタ」「無職ブタ」と言われた俺がレベルアップのおかげで最強の冒険者になるまで

YuU

第1話

「じゃ行ってくるぞ」 

「いつ帰ってくるの〜?」

「明日の朝に帰ってくるぞ」

「分かった〜!」


  そう言って父さんは家を出てそして俺は重く垂れ下がったお腹の脂肪を揺らしながら自分の部屋に行き、また寝る。


 俺の名前はアイン。一応冒険者をしているがランクはEランクでモンスターともまともに戦えない雑魚だ。俺がまだEランク判定を受ける前まではみんなをモンスターから守る冒険者になるのが夢だったが今ではEランクという判定がでて、夢を諦めて田舎に住んでいる親の家を出ずにいつも寝ているクソデブ野郎になっていて住んでる村では「無職ブタ」、冒険者協会では「無能ブタ」として嬉しくないあだ名がつけられるほどに有名だ。そんな俺はいつものように昼間から寝ていたある日のこと...


「助けてくれ〜!」

「なんだ?」


 外から急に大声聞こえたので目が覚めて外を見てみると、少年がこの付近の山に住んでいるレッドベアーに追いかけられていた。

 俺は昔冒険者だった父さんを呼ぼうとしたが、そういえば父さんは今王都に行っていることを思い出した。周りの大人達はレッドベアーにビビって家からでようとしない。

 そう考えている視界の端に周りの大人達が金髪の女性が助けに行こうとしているところを止めていた。


「おい!お嬢ちゃん!危ないから家の中に隠れるぞ!」

「離してください!あの子は私の弟なんです!」


 金髪の女性は泣きながらそう言っていた。

 俺が助けに行くか?...いや無理だ。あのレッドベアーはモンスターほどではないが俺では勝てない。だけどあのままじゃあの少年は死んでしまう。

 そう考えていると自然と冒険者登録の時にもらった短剣を持ち、少年の所に重い体を揺らして走っていた。

 

「おい!少年!大丈夫か!?」

「だ、大丈夫」


 俺は昔から足だけは速かったので、容易に少年とレッドベアーに追いついた。そして少年とレッドベアーの間に立ち、声を荒げながら少年に質問した。


「おい!!大丈夫か?」

「だ、大丈夫」

「そうか...なら走って自分のお姉ちゃんの所に逃げろ!」

「え、でもそれじゃあお兄ちゃんはどうするの?」

「俺か?俺なら大丈夫だ、なんたってお兄ちゃんは強い冒険者だからな!ほら!だから逃げろ」

「う、うん」


 そう言って少年は金髪のお姉ちゃんのところに走っていった。


「さて、どうしたものか」


 本当にどうしよう....




To be continued


 




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