おまけ 設定集①
ギフト解説 - 1
2話終了時点までで出てきた
読まなくても本文を楽しむのに支障はないけど、ところどころで「なるほどねー」とはなる……みたいな感じです。
こういうのがお好きな方はどうぞ。
◎収納 -
物質を「ここではないどこか」へと自在に出し入れできる能力。
その実態は、対象マテリアルの量子情報を四次元デジタルデータに変換、使用者の脳をストレージとしてセーブ&ロードする——というもの。
(作中では「量子情報」も「デジタルデータ」ももはや失われた知識と概念であり、古文書に記されてはいるものの、単語の意味を理解できる者はいない)
その特性上、記憶領域のキャパシティや空間認識能力、構造把握力などに依存するため、個人によって能力差が大きい。また収納容量(これも個人差が大きい)は収納しているものの体積や重さなどではなくデータ量に依存する。
収納中のものは時間が止まる。正確には「データとなっているので変化しない」。
一般的に『収納』が難しいものとして、以下のようなものがある。
(上から下へいくほど難易度が上がる)
・作りたての料理
「温度」という時間経過で急激に変化する情報が含まれるため。苦手とする者が多い。
逆に生肉などの生鮮食品は比較的容易で、これの運搬で生計を立てている『収納』持ちはけっこういる。
・不定形のもの
煙、水蒸気など。把握が難しいため。
・複雑な機械
時計など。内部構造に情報が多いのが理由。
・大きな運動エネルギーを持っているもの
飛来する矢や叩きつけられたハンマーなど。
一般人には対象の把握が間に合わないというのもあるが、仮に『収納』できても運動エネルギーまでは保存できない者は多い。
・魔術
温度などの急激に変化する情報が含まれている+大きな運動エネルギーを持っている+不定形+構造が複雑
……と、難しい要素の組み合わせでできている。
・(生きている)生物、特に人間
脳の電気信号や感情、または『魂』といわれるものの情報量があまりにも多いため。
現状、レリック以外には不可能。
・
文字通り先代文明の遺物で情報量が多いため。
現状、レリック以外には不可能。
・『物質』として認識できないもの
死者の霊魂(見えないし感じられない)、感情(それだけを抽出はできない)、現象(『斬撃そのもの』とか)など。
様々な理由により情報として取得できないため。
レリックにも不可能。
◎
『霊的感知』『霊媒』などと同系統で、これらの最上位に位置する
死者の霊魂を操る能力、とされている。
ダウジングは『霊的感知』の基本能力。
鉱石の捜索や街中の落とし物探しレベルで非常に重宝されている。
ただし本来の探査範囲はごく狭く、精密さもそれほど高くない。一方で
応用として『辺りに漂う霊を中継機として超広範囲から
他にもあれこれとできることは多く、今後明かされていくだろう。
◎隠蔽結界 -
結界系
使用者を中心に展開でき、結界外にいる者(人、獣問わず)から認識されにくくなる。
『結界』と銘打ってはいるが、実はどちらかといえば思考誘導、精神操作に近いもので、効果も「自分中心」というより「自分周辺を除いた広範囲」。
対象の精神に訴えかけるが故に、相手が知っていて身構えていても有効なのが長所。
反面、精神操作耐性の強い者や効果範囲外(20メートル以上先)から盗み聞きできるような超聴覚の持ち主などには弱い。
ネネはもっぱら内緒話に使っているが、実際は夜営や密偵向きの
◎魔力増幅 -
自分の周囲にある
周囲の
ただし効果範囲は自分を中心として半径10メートルほどと比較的狭く、実質的に使用できる魔力量はとても無尽蔵とは言えない。
(
本来であれば魔道士系の職業に最適の
冒険者は移動しながら戦い続けるのが常なので、魔力増幅を持った魔道士は異常に燃費が良く(
フィックスはこのセオリーを無視し、聖剣に注ぎ込む魔力リソースとして
確かに聖剣の威力向上はのぞめるものの、魔力増幅を使用した聖剣はほとんどの魔物に対してオーバーキルであり、無駄なものではあった。
ifの話をするなら、魔道士としてならば二級も望めたが、聖剣を使っている限りは準二級が限界だっただろう。
◎隠密 -
姿を隠す
姿が透明に近くなる/気配やにおいなどが限りなく薄くなる/音を遮断する など「知覚されにくくなる」ことに特化している。
効果は半径3メートル。3メートル以内の距離で一緒に行動していれば恩恵を受けられる。
ネネの『隠蔽結界』と違い、他者の精神に影響を及ぼすものではないため、勘の鋭い者には気付かれてしまう。
また、攻撃する(隠れたまま矢を射るなどする)とそこで一気に目立ってしまうので、本物の達人には通用しない。
こちらから手を出さず息を潜めていれば子育て中の獣にすら気付かれないので、使いようではある。魔物の巣に入って卵を盗んだりとか。
◎鷹の目 -
本編未登場。
遠視と空間把握力が高くなるもので、飛び道具の扱いや
ビッケが持っていたが、
◎治癒 -
傷を治す力。
治癒能力は個人によってばらつきがあるが、
臓器の致命的な損傷や手足の欠損、更には病や毒物反応などは治せないことが多い。また複数の傷がある場合、ひとつずつしか治せない。
ただし解熱や鎮痛、解毒に関してはそれが行える汎用魔術が存在しており、『治癒』の
上位
◎筋力増強 -
自身の筋力を一時的に増強させる能力。
自己バフ。
増強率や効果範囲は『個人の基礎能力』と『いかに自身の肉体を把握できているか』に依存しており、本当にただ筋力だけが強くなるだけの者もいれば、持久力、瞬発力、耐久力、反射神経、果ては視力などに効果を及ぼせる者もいる。
仕組みが(先代文明下において)ある程度解明されており、劣化版が汎用魔術として再現可能。そのため外れ扱いされることが多い。一方で身体を鍛えれば鍛えた分着実に効果が見込めるので、身体が資本の各分野においてはほぼ必ず活躍する者がいるのも特徴。
過去には一級冒険者にまで成り上がった『筋力増強』持ちもいた。
ミックは貴族のぼんぼんなのと病を発したのとで、ほぼ持ち腐れだった。
◎
自身の周囲にある任意の物質/力場のベクトルを遅延、停滞させるという
迫ってくる刃、降ってくる瓦礫、飛んでくる弓矢、襲ってくる魔法、そういったありとあらゆるものを「辿り着く前に」止める。
対象となったものはあらゆる『力』に影響されず、その場から動けなくなるのが特徴。つまり重力に従って落ちることもなくなる。これを利用して、適当なものを宙に浮かせて足場を作り崖を渡る——といった芸当も可能。
使いこなすには高い知覚力と空間把握能力が必要となる。オズ自身は(獣人ならではの高い聴力を持っているものの)空間把握能力がさして秀でている訳ではなく、また盲目であるため、本来はこの
だが彼は『
結界系としては最上位とされる
これより上の結界を『単独で』作れる
◎
保有者の『身体の一部』を食わせることで、食った者を支配下に置く。
魔物を
この『白羽巫女』はそれらとは一線を画す、極めて異質なものである。
・条件は『身体の一部を食わせる』ことだけ
ただしテイムに必要な量は魔物の強さに比例する。
・効果は永続
一度テイムに成功すると対象がどんな状態にあろうと完全に服従し続ける。また、距離が離れたら解ける、といったこともない。
・同時にテイムできる数に制限がない
何十匹、何百匹だろうと支配下に置ける。イェムロワが『
・『食わせる量』を増やすと結びつきを強くできる
『自分の肉体』をより多く食わせることで対象と「強く繋がる」ことができる。
これにより視覚の共有、思考の相互伝達、果ては五感や身体能力の強化などが可能。
すべては『身体の一部を食わせる』というハイリスクと引き換えであるが、弱い魔物が相手であれば爪や髪などでも効果がある。上層の魔物にはこれらで充分である。
中層以下の魔物となると血、あるいは肉の一部などを与えなければ支配下に置けない。深層に至っては指、下手をすれば手足の一本が必要。
しかも、迷宮の魔物は『層と辺をまたいでは移動できない』という特性があるため、たとえば下層の魔物を一匹テイムして上層に連れていって無双……ということは不可能。
浅く使う分にはいいが、生半な覚悟と精神ではすべてのポテンシャルを発揮できない、そんな
イェムロワが車椅子に乗っているのには理由があるのだ。
◎
一般に『呪術』と呼ばれる魔術系統、その
詳細不明。
◎その他Tips
・レリックの『収納』の容量上限は?
単純な目安として人間20人、
(人間も
なお、上限に達するとなにかを取り出すか、或いは「消去」しないとそれ以上入らなくなる。
・ハイレアとかエクスレアとか言う割に多くない?
総じて高等級の冒険者ほど希少な
・ハズレ
年齢とか性的嗜好などと同様、他人の
とはいえ職業選択の面で優遇不遇はあるし、冒険者などは
・その他
なにか質問などがあれば(この段階で答えられるものは)適宜追加します。
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