小説即売会に置かれた新品のノート……のような作品

……まず、タイトルが空白な時点で、疑問符が頭に浮かぶでしょう。
見出しもエピソードタイトルも空白なことに気付いて、疑問符が増えるでしょう。
そして中身に目を通し……頭が疑問符で埋め尽くされるでしょう。

この感覚、何かと似てません?
見た瞬間「HA?」としか言えないような感覚に陥り、数秒経ってからこれが芸術作品だということを思い出し、そこに込められた意味を探ってしまう感覚……

そしてこの手の作品は、鑑賞する人の解釈を以て、初めて成立します。
この作品をどのように受け取り、解釈し、どんな物語を描くのか……
それは読者の受け取り方次第。
この作品からは、どんな物語も描くことができるのです。

……たぶん。