第5話 成長具合がわからない
「……」
まじか。
いや、これは新発見かもしれない。
ほとんどの人が知らないんじゃないだろうか?
「うぅ」
声は、勝手に出てしまう。
まだよく動かせないみたいだが、それでも口から出てしまう。
まさか……
赤ん坊にも筋肉痛があるなんて……っ!
つらいつらい……
筋肉痛になったのなんて、もう何年前だ……?
あっ、でも動いた次の日に筋肉痛がくるってことは、若いしるしだ。
そう考えれば、少しは感動とか……
何にもならない。
ただつらい。
誰か助けてくれませんか?
そこにいるお姉さまでもいいんです。
どうにか筋肉痛を、どうか!
「?」
おっ、きづいた!
こっちきてください。
そのかわいいお顔をもっと見せてください。
最近になってちゃんと見えたお姉さまは、ダークブラウンの髪に赤目と、なかなか違和感のある見た目だった。
こんな子供の時から、カラコンなんてつけないだろうし。
でも、赤い目ってアルビノとかの人がなるんじゃなかったっけ、ともおもったり。
まあ、こっちだと普通みたい。
そんなお姉さまは、俺の顔を上から覗きながら、にこにこ笑っていた。
あらかわいい。
一瞬痛みを忘れられた気がする。
ありがとう、お姉さま。
お姉さまに身体を触られて、筋肉痛に悶えていると、扉の開く音がした。
もう首もすわっているので、そちらを見ることもできる。
いやぁ……それまで辛かった。
全然動けないし。
それよりも、もしかしてごはんですか?
まだお母さまのおっぱいを貰ってる状態。
初めてもらった時、もっと興奮するのかと思っていたけれど、流石は血。
全然興奮しない。
そういうのはちゃんと埋め込まれてるものなんだな、と感心したのと同時、お姉さまにも興奮できないかもしれないと、少し不安。
せっかく姉ができたのに!
それはともかく、お母さまが来た。
ハイハイで近づ……けない。
筋肉痛がつらいです。
お母さまが来てください。
やっぱりまだごはんは母乳らしい。
離乳食に変わるのはいつなんだろうか。
それよりも立つのが先?
それすらわからない。
飲みながら、お母さまの顔を見る。
お姉さまは目だけが赤だったけど、お母さまは目も髪も赤だった。
お父さまの髪は茶色だけど明るめ。
それが混ざると濃い茶色になるんだろうか?
くっ、はやく自分の姿を確認したい!
お母さまは微笑みかけてくる。
んー、やっぱり美人ですね。
俺も成長したらこうなるだろうか。
素直にうれしい。
ごはんの様子を見てるお姉さまもきっと美人になる。
やったね、俺達きっと美人になれる!
TS転生したからには、百合ハーレムを作りたい~精神おぢさんの奮闘記~ 皮以祝 @oue475869
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