華表下

華表とりゐもと石獅子こまいぬ蹲踞ゐたまへるを慈愛うつくしびて作れるうた一首あはせて短謌



いや日異ひけにありがよふなへ

かけまくもかしこき諏訪の

大神おほかみ御前拜みまへをろが

いつかたはら

にこよかに坐賜ゐたまへるかも

しきやし汝命みましみこと

みなわたぐろの岩の

堅磐かたしはの硬くしせど

かしらはもいとまろやかに

やはらにそ髮うちなび

常笑とこゑみに笑みていませば

あれもあやにうらげて

大神おほかみさもらせる

神なればゐやまふべきに

おもはへずかしらかき

おもほえず御髮みぐしかき撫で

ゐやびなす跡狀たどきらに

おもほてうこきはみ

かしこしとあれおもほえ

ゆゝしとそつまも思へど

うつたへにそばふにあらなく

うたがたもゐやま叩頭まひ

撫づ撫づも常笑とこゑみ

時じくもまひあそばす

うつくしき汝命みましみこと

つま現心うつしこゝろ

わたそこおきを深めて

ふ戀ふとおぼしこそ

神のまにま



雨降らばむしども水をぢ逃げて汝命みましみことの上に多集すだくも


かぞふれば二百歳ふたほとせにもとゞくべきよはひせど童子わらはしも



◇長歌幷短歌





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