愛は愛より出でて、なお愛よりも愛しい

不条理、理不尽、裏切り、絶望。
世の中は苦しみに満ちている。

何所に安らぎがあるのだろう?
幸せは何時になったら訪れるのだろう?
それは誰にも分からない。

それでも世界は美しい!

朝日に煌めく湖面。
洞窟の奥に流れる河。
海底の砂浜から見上げる太陽。
風と長い年月が作り上げた岩の砦。

この星がこんなにも美しいのは
きっと愛されたいと願っているからなのだろう。
愛しておくれと叫んでいるのだろう。

どうせいつかは死ぬのなら
この星の歌う愛の歌を聞いてからでも
良いのではないだろうか?

悲しい思い出を、辛い心を
愛の歌で癒してから死んでも
良いのではないだろうか?

私はそう願う。