第11話
その日は、風が強く雨は横殴りに降っていた。
ベランダの椅子や物干し竿は紐でくくって、しっかり止めてある。
おとうは、台風には慣れてるから準備は万端だ。
今日は学校が台風で休みになった。
屋根から、バケツで水を何杯もぶっかけられてるような、ザァザァという音が凄い。
妹たちとテレビを見てたけど、音が聞こえないから、最大にしてみた。
おかあが、うるさいわよっと下から騒いできた。
「はーい。」とそろってみんなで返事をしたが、雨の音と重なって聞こえなかったみたいだ。
妹たちが、揃って喉が渇いたと下にジュースをねだりに行った。
俺は、テレビを消して、窓に顔を付けて外の景色を見た。
ピカッっと稲光を放った真ん中から、凄い勢いで風が吹いたと思ったら水の渦と一緒にブーがベランダに現れた。
俺は、窓を開けて部屋を出た。
土砂降りのはずの雨はそこだけ、シャボン玉の中にいるみたいに、守られている。
ブーは」あおい、いいか?」と言った。
俺は、「うん、やっぱりくると思ってた。」そういうとあおいは、ブーの背中につかまった。
銀の犬 ハメリュ @megu4445
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