第74話 すぐにバレる所業

 吹雪に暫しさらされていたリカルドは、唐突に我に返った。


「……帰ろ」


 なんかもう本当に気力ゼロで日本版の姿に戻り、首から従属の首輪を外して家へと転移。一瞬にして戻れば、景色は白から穏やかな光が漏れる家の風景へと変わった。

 場所はグリンモアにあるリカルドの家の庭だ。家の中からは何か煮込んでいるような匂いと、肉を焼いた匂いが漂ってきている。

 本能的に家に入ろうとしたリカルドはしかし、横からタックルを受けてどしゃっと地面に転がった。


〝神゛様゛ーーーー!!!〟


 ウリドールだった。

 精神体で出来た分体の癖に器用に腰に抱き着き押し倒したウリドールは、そのまま地面から根っこを生やしてリカルドを雁字搦めに絡めとった。完全に木の魔物に襲われている光景である。

 それはともかく、いきなり何をするんだとリカルドが言おうとした瞬間、


〝ごはん!!〟


 ぐずぐずに泣いた顔で言われて「あ」となるリカルド。

 うっかりというか、またしてもすっかり忘れていたリカルド。十日間水やりをやっていなかった。


〝忘れないって言ったじゃないですか!!〟

「あー……」

〝酷いです! 酷い!〟

「いや、うん、悪かった。本当。俺も忙しくて、わざとではないんだけど」

〝こんなんじゃ飢えて枯れてしまいます!!〟


 リカルドの胸倉掴んで訴えるウリドールだが、その様子は全く枯れそうには見えない。そもそもこれまで毎日たっぷり栄養を吸収していたので十日そこら栄養が無かろうと何程の事も無いのだ。

 それがわかるリカルドは、こっちもこっちでシルキーのご飯のいい匂いがしてる中で押し留められて精神安定を欠いていた。


「どこがだよ。お前最悪大地から少しは吸収出来るだろ? だいたい俺だって、俺だってなあ、飲まず食わずで頭狂いそうになりながら必死でやってたんだよ!」


 言い返している内に、今まで苦労して苦労してとにかく苦労してやってきた鬱憤が一瞬にしてボルテージを上げていた。


〝神様は神様だから平気じゃないですか!〟

「だからそれを言うならお前だって平気だろ!」

〝大地から吸ったって何の足しにもならないんです! 満足感がこれっぽっちもないんです! 木の根っこ齧ってるようなものなんです!〟

「自分食ってるのかよ怖いなおい!」

〝ものの例えですよ! 人はそう言う言い方をするんでしょ!? 揚げ足取りって言うんですよそういうの! このヒトデナシ!〟

「はいはいすみませんね! 死霊魔導士人でなしですからね!」


 幼稚な応酬をする世界樹と歴戦格の死霊魔導士リッチ。精神の低さが同レベルである。


「リカルドさん!?」

「何やってんだお前」


 丁度夕食中だった樹とハインツが騒ぎに気づいて庭に出てみれば、木の魔物に襲われているようにしか見えないリカルドの姿に目を丸くした。


「あ。ただいま」

「とりあえずそいつどうにかしたら?」


 今にも木の根に絞殺されそうな見た目のリカルドに、冷静に指摘するハインツ。

 指摘されたリカルドは、確かに言い合いを続けていても不毛だと気づき、冷静になってべりっとウリドールを引き剥がした。 


「ウリドール、ちょっと本体に戻ってて」

〝嫌です! 絶対に嫌です! もう離れません!〟


 と言いながらぐるぐる巻き着こうとするウリドールに、リカルドは世界樹の上から魔力を含ませた水を撒いた。


〝わかりました! 神様もごはん必要ですもんね!〟


 前言撤回手のひら返しが素晴らしく、あっという間に離れて木の根っこも引っ込め消えるウリドール。

 やれやれとリカルドは地面のぼこぼこを直して、どろどろに汚れた服を綺麗にする。


「大丈夫ですか?」


 心配そうな顔の樹が手を差し出してきたので、その手を取って立ち上がりリカルドは苦笑いを浮かべた。


「うん、大丈夫。それよりいきなり居なくなってごめんね。ハインツも急に悪かった」

「俺は問題無いが……あぁそうだ、ラドがリッテンマイグスが早く来いって言ってるって」

「あぁ」


 そういや一週間かそこらで鎧が完成するんだっけ?と思い出すリカルド。

 ついでにハインツにも早々に転移をするための魔道具を用意しておかないといけない事も思い出し、頭を掻いた。


「ハインツもひょっとしてギルドに急かされたりしてた? すぐに例の魔道具作るよ」

「あーいや、今ちょっとえらい騒動が起きてて遠出の話は止まってるんだわ」

「えらい騒動?」


 リカルドが聞き返すとハインツは微妙な顔をして、樹は強張った顔をして視線を交わした。

 どういう反応なの?とリカルドが首を傾げると、ハインツはとりあえず食べながらにしようと家へと入り、リカルドの分の食器を出してきてよそって出してくれた。すっかりこの家の住人だ。

 野菜と豆の煮込みと、塩コショウで味付けした鶏肉とジャガイモの炒め物、それにハムを小さく切って玉ねぎと一緒に炒めて卵でとじたオムレツに、小さな丸パンが盛られている。

 夢にまで見たほかほかご飯だ。

 思わず両手を合わせて拝み食べるリカルド。心で泣いた。おいしかった。

 一心不乱に、けれど噛みしめるようにご飯を食べるリカルドを前に、ハインツと樹は再び視線を交わして、口を開いたのはハインツだった。


「………なぁ、お前どこにいた?」


 視線を上げたリカルドは、やけに真面目な顔をしているハインツとどこか不安そうな顔をしている樹に、その意味が把握出来なくて口の中のものを飲み込んだ。


「ちょっと遠出してただけだけど」


 どこと言わないリカルドに、腕を組むハインツ。


「依頼か?」

「いや、そういうわけじゃなくて私用だったんだけど……なに? 何かあったの?」

「大いにあったぞ。勇者召喚をした国が出たって噂が広まったんだ」

「………へぇ」


 一瞬固まって、そう返すリカルド。

 その反応にハインツはため息をついた。


「事の発端はこのグリンモアで起きた事件らしいな? 丁度お前が居なくなった日に起きた事件だ」

「…………」

「黒髪の少年が攫われたって事で教会とグリンモアが大々的に動いたって言うんだから、それ聞いた時は変だと思ってたんだよ。言っちゃ悪いがたかだか子供一人が攫われたところで教会も国も動く事はない。それでラドが知り合いに確認したらその子供がどうやら勇者かもしれないって話が出てるらしいって。日を追うごとに勇者召喚の噂がどこともなく広まって、もうこの辺で知らない奴はいないぐらいだ」


 噂を広げたのは王太子だ。もし仮に勇者召喚ではなかった場合でも、勇者召喚の噂によって世情の不安を煽って置けば、それを背景として大々的に動いたと言い訳が立つ。そんな保険の為の噂だ。

 もちろんリカルドもそんな噂が出回っている事は知っていた。ただ、それはグリンモアを出てからの事だったのでここでもその噂が出回っているとは思っていなかった。


 ハインツが言葉を切って樹に視線を向けると、樹は首に下げていた髪と目の色を変える魔道具を外した。

 一瞬にして黒い髪と黒い目になった樹に、こういう事が出来るって事はお前だよな?とハインツがリカルドに視線を向けた。


「まぁ俺としちゃ別にお前が何をやろうといいんだが、イツキは自分の身代わりにお前がなったんじゃないかって何度もディアードに行こうとしてな」

「ハインツさん、それは――」


 ハインツは樹の言葉を手で止めた。


「なぁリカルド、やるならわからないようにやった方がいい。それが出来ないならせめて教えてやったらどうだ? 何も知らされない方は結構しんどいぞ」

「……………」


 ぐうの音も出ないリカルド。

 というか、樹やハインツ、ラド達にバレると全く考えていなかった。

 少し考えればこうなる可能性も予見出来ただろうに、こんなところは想像力の足らないリカルドである。


「……ええと。まぁ、うん。ちょっと、ディアードまで行ってました。はい。

 南の方に逸らした追手が戻って来てたから、このままだと面倒な事になりそうだなぁ……と、思って。でももうディアードが樹くんに手を出す事は無いと思う。死んだと思うようにしたし、それにそんな余裕無い筈だから」

「リカルドさんは? あいつらに何かされたんじゃ」


 そんな事よりと尋ねる樹に、リカルドは安心させるように微笑んだ。


「それは大丈夫。たぶん樹くんは魔法的な支配を俺が受けるんじゃないかとか、そういう事を心配してるんだろうけど、それはまず無いから」

「……本当ですか?」

「うん。試しにここで従属の首輪とかつけて見せてみようか?」

「やめてください!」


 ガタッと椅子を蹴立てて立ち上がり焦った顔で叫ぶ樹。その必死さに言葉選びを間違えたと気づくリカルド。

 樹は隷属の魔法を受けそうになった過去がある。奴隷にされそうになった事実にショックを受けていたのでその類のものに過敏になっていてもおかしくは無かった。どうにも平気なレベルが人と違うので間違える死霊魔導士リッチである。


「ごめん、冗談でも言うものじゃなかった」

「……いえ……すみません。俺も……助けてもらっておいて」


 どこか悔しそうな泣きそうな顔で俯く樹。

 そのまま重苦しい沈黙が流れ、どうしていいのかわからずハインツに助けを求めるリカルド。ハインツは肩を竦めてテーブルに肘をついた。


「まぁなんだ。イツキ、こいつはちょっとおかしいんだよ。常識が無いって言っただろ? 魔術関係は特に出鱈目な奴だから心配するだけ無駄なんだって」

「だとしても……絶対、なんてこの世には無いじゃないですか……」


 本当に心配して、もし万が一があったらと考えていた樹。自然と声が震えていた。

 その様子を見たハインツが、あーあお前泣かした。という視線をリカルドに送り、送られた方のリカルドは焦った。

 

「ご、ごめん。死んだふりしとけばディアードももう狙わないだろうなって思って、ちょろっとそう見せようと思っただけで。ここまで大事にするつもりはなかったんだけど、なんか気づいたら教会も国も動いてて後に引けなくて。心配しなくても樹くんを還す前にどうこうなるつもりなんてこれっぽっちも無いから」

「そんな心配してるんじゃないんです!」


 ぎっと鋭い目で睨まれて固まるリカルド。


「俺は! ……俺は、ここまでやってもらってて、何も返せてないのに……違う、そうじゃなくて! 俺のせいでリカルドさんがどうにかなったら……そんな事を考えたら……それが……っ!」


 怖かった。自分のせいで誰かがどうにかなる。そんな事を考える事が怖かった。

 そう口にする事も出来ない樹は、感情だけが高まって溢れた。

 この世界で樹を守って保護してくれたのはリカルドだ。生活基盤を整えて、不安にならないように気を掛けてもらって、帰る道筋も見せてくれた。クシュナやハインツ、アイルやラドバウト達と交流が広がり、リカルドが居なくても最悪この世界で生きて行くことが出来るぐらいにはなった。だけどやっぱりリカルドの存在は樹にとって絶対的な精神的支えだった。それは他に変えようが無かった。


「ああああごめん! ごめん!」


 怒った顔のままぼろぼろと泣きだした樹に、リカルドは慌てて席を立って樹の頭を抱えた。


「間違えた! 言葉の綾! そういうつもりで言ったんじゃないんだよ! 大丈夫だって言いたかっただけなんだけど、えーと何て言ったらいいの? マジで大丈夫なんだよ。本当に。何なら俺女神の攻撃とかも防げちゃったりするんだよ? たぶん悪魔とか相手でも完勝出来るぐらいの力はあるんだよ俺って。人間の魔導士にどうこうされるような事は本当に無くてね、大丈夫なの、本当に」


 慌て過ぎて結構やばい事をぼろぼろ言ってしまっているリカルド。

 樹はリカルドに抱え込まれたまま、止まらない涙に唸った。

 リカルドが無事に戻ってきた事が嬉しくて、ほっとして、溢れる涙を止めたくても止められなくて、子供みたいに慰められている自分が情けなくて、でもやっぱりほっとしてしまう自分がいてそれも情けなくて、変なループに囚われて感情がぐちゃぐちゃだった。


 ハインツは口パクで、じゃあな、と言って自分の分の食器を片付けて上へと戻ってしまいリカルドは放置されて、そんなー!?と声が出そうになった。

 思わず姪っ子甥っ子が泣いた時の対応を取ってしまったが、思春期真っ盛りの樹に対してこれはどうなんだと今更思って、だけど泣き続けてる樹から離れる事も出来なくて内心右往左往だ。


 結局樹はしばらくすると泣き止んで――というか途中で段々冷静になっていい歳して泣くとかどうしようもなく恥ずかしくなって、もう寝ます!とリカルドを振り切って部屋に走り去った。家出でないあたり、樹の素直さというかグレない根の良さが出ている。

 取り残されたリカルドはしばらく棒立ちだったが、シルキーが現れて我に返った。


〝おかえりなさい〟

「あ……あぁ…うん。ただいま……」

〝ご無事で何よりです〟

「うん………」


 リカルドは頭を掻いて、溜息をついた。


「シルキーにも心配かけたよね、たぶん」


 違ってたら恥ずかしいけど、と思いつつリカルドが窺えば、シルキーは淡く微笑んだ。


〝心配はしておりましたが、必ず戻られると信じておりました〟

「…………」


 リカルドは自分の胸元を握った。なにこれシルキーが恰好いい。

 ギュンと心臓(無い)を鷲掴みにされたリカルド。ちょろい死霊魔導士リッチは健在である。


〝デザートも準備していますがどうされますか?〟

「食べます」


 即答してリカルドは椅子に戻った。

 樹の事はとにかく謝るしかないと割り切って今は食事に思考を戻した。さすが精神耐性の高いリカルド。切り替えが早い。見ようによっては薄情である。


「シルキーの方は何かあった?」

〝特には。お客様が部屋を出て庭を散歩された事ぐらいでしょうか?〟

「え? 出れたの?」

〝はい。イツキさんが家に居ない間に〟

「へー……そうなんだ」

〝リカルド様が戻られたら会いたいともおっしゃられています〟

「そっか……うん。わかった。明日ハインツにも聞いてみて大丈夫そうなら会ってみようか」

〝わかりました〟


 食事を再開したリカルドをシルキーは静かに見守り、食べ終える頃にプリンのような見た目のデザートを出した。


「これ、初めて見るね」

〝イツキさんから聞いて作ってみたものです〟


 口にしてみると、日本のコンビニで売っているようなとろける感じのものでは無かったが、焼きプリンに近い食感と蜂蜜の甘味と卵の風味がした。

 なんだか懐かしいその味に、そういやコンビニスイーツうまかったよなぁと思い出すリカルド。

 一口一口大事そうに食べるリカルドに、そっと微笑みシルキーは後片付けを始めた。


 その日の夜。ご飯を食べて気力は大分取り戻したリカルドだが、占いの館を開く気分にはならなかったのでそのまま部屋に籠って作業をしていた。

 一つはハインツに渡す予定の転移の魔道具だ。

 こちらはすぐに作れたので、次にシルキーが外に出かける際に使用する魔導人形ハントハーベンの作成に取り掛かった。

 シルキーの姿をそのまま写し取るように作ってしまうと、並んで歩いた場合ロリコンに見られる可能性が高いリカルド。なので顔立ちや配色はシルキーそのままだが、もう少し成長した姿で作成する事にした。

 ノルマの時には居候前提だったので魔導人形ハントハーベンだと分かる見た目の方が都合が良かったが、今回はシルキー一人でも外に出かけられる方が望ましいので人に似せて作るリカルド。

 骨格から筋肉の付け方まで完全に人間をトレースして一つ一つ作り上げていく。途中途中で理科室にある人体模型の筋肉くんみたいな感じになっていたのだが、集中しまくっていたリカルドはグロ映像余計な想像を頭に思い浮かべる事もなく最後まで作り上げる事が出来た。

 一晩休憩を挟まずずっと作業して出来上がったシルキー(大人版)の魔導人形ハントハーベンは、知らない者が見れば人の死体だと誤解しただろう。爪先から髪の毛の先まで一切の妥協を許さなかった、もはや芸術作品である。


 やり切った………と、やはり技術畑のリカルドは満足感一杯に明るくなり始めた庭に出て、忘れないうちにとウリドールのところへと向かい、水やりをしようとして吹いた。

 黄金の大樹のその枝の先に過禍果実かかかじつが仲良く三つぶら下がっていたのだ。


「ちょ、ウリドール!」

〝はいはーい〟


 しゅるんと出て来たウリドールの腕を引っ掴んでリカルドはソレを指さした。


「お前あれ! 出来る程やってなかったよな!?」

〝あーなんか出来ちゃいました〟


 悪びれずしれっと言うウリドールにぅおい!と突っ込むリカルド。


「なんだよ出来ちゃいましたって!」

〝神様が悪いんですよー。だって飢餓状態だと思って勝手に出来ちゃったんですもん〟

「は? 飢餓状態?」


 どこが?と思うリカルドだが、嘘をついているようにもふざけているようにも見えないウリドールに、虚空検索アカシックレコードで調べてみたら本当に飢餓状態だった。

 今まで潤沢に与えられていた栄養が急に途絶えた事が原因で、本能的に飢餓状態省エネモードに入っていたところ、大量の栄養が与えられて通常モードに切り替わる前にポンポンポンと出来上がってしまっていた。

 そんなダイエットのリバウンドじゃないんだからと脱力するリカルド。


〝まぁ食べればいいじゃないですか〟


 はいどうぞと、ぶちっとそれらを取ってリカルドに渡すウリドール。


「食べるの俺しかいないけどな……。あ、いや酒飲み女神もいけるか」

〝それより今日のごはんお願いします〟

「……飢餓は抜けたんだよな?」

〝大丈夫ですよ~もう戻りました〟


 はぁとリカルドはため息をついて三つの過禍果実かかかじつを空間の狭間に放り込み、水やりをやった。

 いろいろ頑張ったのに、なんだか踏んだり蹴ったりの気持ちになるリカルドだった。

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